ピラティスの基本ポーズ一覧とやり方を初心者向けに解説
初心者でもできるピラティスのポーズは?
基本の姿勢や動かし方を知りたい。
ピラティスの基本ポーズには、仰向けでお尻を持ち上げるペルビックカールや、片ひざを開くヒップリリースなどがあります。
難しい形を目指すよりも、骨盤や背骨の位置、呼吸、使っている部位を意識しながら丁寧に動くことが大切です。
この記事では、ピラティス初心者に向けて、基本姿勢と呼吸のポイント、取り組みやすいポーズのやり方、練習の注意点を図解とともに紹介します。
自宅で試す場合も、まずは無理のない範囲でフォームを確認しながら進めましょう。
- ピラティスの基本姿勢と胸式呼吸
骨盤の位置や、脚を動かす前の準備姿勢を確認できます。
- 初心者向けの基本ポーズ一覧とやり方
ポーズの名前、手順、意識するポイントを紹介します。
- 練習するときの注意点
呼吸やフォームを保ち、無理なく動くためのコツが分かります。
- マットとマシンの選び方
自宅での取り組みやすさや、動きを支える仕組みの違いを説明します。
この記事の
監修者
永田 真子
(ながた まこ)
ヨガ指導歴歴9年。
ホットヨガスタジオloIveトレーナーとして、インストラクター育成やレッスン開発、ボディメイクやダイエット目的としたWS開催を担当。
その経験を活かし、現在はマシンピラティス専門スタジオpilatesKシニアトレーナーとして全国9エリアに在籍する技術指導トレーナーを束ねるレッスンクオリティ責任者として活動。
ピラティスのポーズは基本姿勢と呼吸から始まる

基本姿勢を胸式呼吸と合わせて身につけると、呼吸を続けながらポーズに取り組みやすくなります。
ここでは骨盤や背骨の位置に加え、仰向けでひざを曲げて脚を持ち上げる姿勢を紹介します。
ピラティス全体の進め方や始める場所については、ピラティスの基本のやり方も参考にしてください。
この章の内容
胸式呼吸でお腹まわりを使いやすく
ピラティスでは、肋骨まわりを横や後ろに広げるように息を吸い、吐くときに肋骨が閉じる胸式呼吸を意識します。
呼吸を止めずに動くことで、体幹を安定させながらポーズを行いやすくなります。
初心者は、まず仰向けで肋骨の横に手を添えて呼吸してみましょう。息を吸うと肋骨が左右に広がり、吐くと肋骨が閉じてお腹が薄くなる感覚を確かめてください。
お腹を強くへこませ続けるのではなく、肩や首に余分な力を入れずに呼吸を続けることがポイントです。
詳しい練習方法は、ピラティスの胸式呼吸のやり方で紹介しているので参考にしてください。
まずは骨盤と背骨の位置を整えるニュートラルポジション

ニュートラルポジションは、仰向けの状態で骨盤の前側の出っ張った骨2点と恥骨で作る三角形が、床と平行に近い状態です。
骨盤を自然な位置に保ち、背骨の自然なカーブを残す基本姿勢になります。
- マットの上に仰向けになり、両ひざを曲げる
- 足を腰幅に開き、つま先を正面に向ける
- 両腕を体の横に置く
- あごを軽く引き、首の後ろを長く保つ
- 骨盤の前側の2点と恥骨に両手を添えて、三角形の向きを確かめる
- 腰に力を入れず、三角形が床とおおむね平行になる位置を探す
腰の下に手のひら1枚分程度のわずかなすき間ができる状態が目安です。
※これは骨格や体つきによって異なります。あくまでも目安にしてください。
腰を反らせすぎたり、反対に強く床へ押しつけたりせず、骨盤と背骨が自然な位置にある感覚を探してみましょう。
腰の反りが気になるときに意識したいインプリントポジション
インプリントポジションは、仰向けの姿勢で骨盤を軽く後ろに傾け、腰の下の隙間を小さくする姿勢です。
背骨の自然なカーブを残すニュートラルポジションに対して、インプリントでは恥骨をみぞおちへ近づけるように骨盤を少し丸めます。
- 仰向けで両ひざを立て、ニュートラルポジションをとる
- 息を吸って準備し、吐きながら恥骨をみぞおちへ近づけるように骨盤を軽く丸める
- お尻をマットにつけたまま、腰の下の隙間が小さくなった位置で呼吸を続ける
- 姿勢を確かめたら力を緩め、ニュートラルポジションへ戻る
脚を持ち上げたときにニュートラルを保ちにくい場合、インプリントを使うと骨盤や腰の位置を安定させやすいことがあります。
腰を強く床へ押しつけず、お尻や太ももに力を入れすぎないことがポイントです。
参考:Merrithew「Breathing」「Pelvic Placement」
脚を動かす前に姿勢を安定させるテーブルトップポジション
テーブルトップポジションは、仰向けで脚を持ち上げ、股関節とひざをおよそ90度に曲げた基本姿勢です。
すねをテーブルの天板のように床と平行に近づけ、脚の重さをお腹まわりで支えます。

- 仰向けでひざを立て、両腕を体の横に置く
- 呼吸を続けながら片脚ずつ持ち上げる
- 股関節とひざをおよそ90度に曲げ、すねを床と平行に近づける
- 肩や首の力を抜き、骨盤がぐらつかない位置で呼吸を続ける
- 終えるときは片足ずつマットへ戻す
角度を正確にそろえるよりも、腰が反らず、お腹が大きく前へ押し出されない範囲を優先しましょう。
両脚を上げると姿勢を保てない場合はいったん足を戻し、基本姿勢から確認してください。
この姿勢は、次に紹介するトゥータッチとレッグエクステンションのスタート位置になります。
初心者向けピラティス基本ポーズ一覧
基本姿勢に慣れてきたら、少しずつ脚や骨盤を動かすポーズにも挑戦してみましょう。
この章で紹介する4つのポーズを一覧にまとめました。
| ポーズ名 | 主な目的・部位 | 意識するポイント |
|---|---|---|
| ペルビックカール(ペルビックブリッジ) | お尻、太もも裏、背骨の動き | 高さより、背骨を順に動かす感覚を優先する |
| ヒップリリース | 股関節まわり、骨盤の安定 | 骨盤を正面に保ち、片ひざずつ開く |
| トゥータッチ | 下腹部、骨盤の安定 | ひざの角度を保ち、つま先を床へ近づける |
| シングルレッグレイズ | 体幹、下腹部、脚の動き | 片脚を斜めに伸ばしても、腰を反らせない |
このあと紹介する4つのポーズは、それぞれ5〜10回程度を目安に、呼吸とフォームを保てる範囲で調整してください。
すべて一度に行う必要はなく、疲れや違和感があれば途中で休んで構いません。
お尻と太もも裏を使うペルビックカール(ペルビックブリッジ)

ペルビックカールは、仰向けでひざを立てた状態から、骨盤を丸めるようにお尻を持ち上げるポーズです。
骨盤まわりの安定を意識することで、お尻や太もも裏を使う感覚をつかみやすくなります。
- 仰向けでひざを立て、足を腰幅に開き、両腕を体の横に置く
- 息を吸い、吐きながら尾骨、腰、背中の順にゆっくり持ち上げる
- 肩からひざまでが緩やかな一直線になる範囲を目安に、呼吸を止めず数秒保つ
- 息を吸い、吐きながら背骨を上から順にマットへ戻す
- 5〜10回を目安に繰り返す
肩からひざまでを無理に一直線にしようとして、腰を反らせたり首に体重をかけたりしないようにしましょう。
お尻を高く上げるよりも、背骨を一つずつ動かすイメージを大切にしてください。
股関節まわりをゆるやかに動かすヒップリリース

ヒップリリースは、ニュートラルポジションから片ひざずつ外側へ開くポーズです。
股関節まわりをゆるやかに動かしながら、骨盤を安定させる感覚を意識します。
- 仰向けでひざを立て、ニュートラルポジションをとる
- 息を吸い、吐きながら右ひざをゆっくり外側へ開く
- 骨盤の位置を保ちながら、ひざを元の位置へ戻す
- 反対側も同様に、左右それぞれ5〜10回を目安に行う
腰が反らないように注意し、勢いをつけないことがポイントです。
ひざを開くときに骨盤ごと傾けると股関節まわりの動きを感じにくくなるため、骨盤はできるだけ正面に保つことを意識しましょう。
下腹部を使う感覚をつかみやすいトゥータッチ

トゥータッチは、テーブルトップポジションから片足ずつつま先を床へ近づけるポーズです。
脚を下ろす動きの中で、下腹部を使って骨盤を安定させる感覚をつかみやすいです。
- 仰向けになり、テーブルトップポジションをとる
- 息を吐きながら左ひざの角度を大きく変えずに、左足のつま先を床へ近づける
- 右脚は開始位置に保ち、腰が反る前に左脚を下ろすのを止める
- 息を吸いながら左脚を元の位置へ戻し、反対側も同様に行う
- 左右それぞれ5〜10回を目安に繰り返す
脚をゆっくりコントロールしながら動かすことで、下腹部だけでなく股関節まわりも意識しやすくなります。
つま先を床につけることを目的にせず、腰が安定する範囲で動くことを大切にしましょう。
片脚ずつ伸ばして体幹の安定を意識するシングルレッグレイズ

シングルレッグレイズは、テーブルトップポジションから片脚ずつひざを伸ばすポーズです。
お腹や腰まわりの安定を意識しながら片脚ずつ動かすことで、左右の動かしやすさの違いにも気づきやすくなります。
- 仰向けになり、テーブルトップポジションをとる
- 息を吐きながら左ひざを伸ばし、つま先を斜め前へ伸ばす
- 右脚はひざを曲げた開始位置に保つ
- 息を吸いながら左脚を元の位置へ戻し、反対側も同様に行う
- 左右それぞれ5〜10回を目安に繰り返す
脚を低く遠くへ伸ばそうとすると、腰が反りやすくなります。
慣れるまでは脚を高めの位置に伸ばし、骨盤と肋骨の位置が大きく変わらない範囲で行うとよいでしょう。
ピラティスのポーズを練習するときの注意点
少ない回数でも呼吸やフォームを確かめながら動くことが、基本ポーズを覚えるうえで重要になります。
ここでは、自宅で練習するときも意識したい4つのポイントを紹介します。
呼吸に合わせ、反動を使わずゆっくり動く
ピラティスでは、勢いをつけて回数をこなすよりも、呼吸に合わせて体をコントロールすることが大切です。
反動を使うと狙いたい部位ではなく、腰や首、肩などに余分な力が入りやすくなります。
動きが速くなってきたと感じたら、息を止めていないか確かめてください。
自分で動きを止めたり、ゆっくり戻したりできる範囲で行いましょう。
腰や首に違和感があるときは無理をしない
ポーズ中に腰や首に違和感がある場合は、いったん動きを止めて体の状態を確認してください。
姿勢を保つのが難しいときは脚を下ろす幅や回数を減らし、疲れを感じたら休みましょう。
痛み、しびれ、強い違和感がある場合は中止し、症状が続く場合や不安がある場合は医療機関へ相談してください。
けがや持病の治療中、妊娠中などで取り組める内容に迷う場合も、始める前に医師へ確認することが大切です。
参考:NHS「Pilates video for beginners:Exercise video safety information」
回数より使っている部位とフォームを意識する
初心者のうちは5〜10回程度を目安にし、少ない回数から始めてみましょう。
大切なのは、下腹部、お尻、太もも裏、股関節まわりなど、どの部位を使っているかを確認しながら動くことです。
たとえばペルビックカールではお尻や太もも裏を使えているか、トゥータッチでは腰が反らずに下腹部で支えられているかを確かめます。
回数を増やす前に、呼吸とフォームを保てているかを見直しましょう。
フォームが不安なときはインストラクターに確認する
自宅で練習していると、使いたい部位を使えているか、呼吸のタイミングは合っているかなど不安になることもあるでしょう。
そのようなときは、スタジオでインストラクターにフォームを見てもらうのも一つの選択肢です。
マシンピラティスでは、スプリングなどのサポートや抵抗を利用し、体力や動きに合わせて負荷を調整できます。
基本の姿勢や呼吸を教わりながらマシンの動きを体験したい方は、pilates Kの体験レッスンも検討してみてください。
ピラティスのポーズに関するよくある質問
ピラティスを始めると、練習する順番や頻度など気になることも出てくるでしょう。
ここでは、基本ポーズに取り組む際によくある質問に答えます。
ピラティス初心者はどのポーズから始めるとよいですか?
まずは胸式呼吸とニュートラルポジションで、呼吸や骨盤の位置を確認しましょう。
ポーズはペルビックカールやヒップリリースなど、足をマットにつけたまま行えるものから始めると取り組みやすいでしょう。
両脚を上げるポーズへ進む前には、インプリントとテーブルトップの説明を読み、脚を上げても腰の位置を保てるかを確認してください。
ピラティスのポーズは毎日行ってもよいですか?
無理のない範囲であれば、短時間の基本ポーズを日常に取り入れることは可能です。
ただし、疲労感や痛みがある場合は休み、回数や強度を調整しましょう。
初心者は、少ない回数から始めて体の反応を確認するとよいでしょう。
毎日少しずつ続けたい方は、ピラティスを毎日10分取り入れるときのメニューとコツも参考にしてください。
ピラティスのポーズで腰が反るときはどうすればよいですか?
まずは脚を下ろす幅を小さくし、骨盤と腰の位置を保てる範囲に戻しましょう。
ニュートラルを保ちにくい場合はインプリントを使う方法もありますが、腰を強くマットへ押しつける必要はありません。
姿勢の取り方に迷う場合はインストラクターへ相談し、痛みやしびれがある場合は中止して医療機関へ相談してください。
マットとマシンでは初心者にどちらが向いていますか?
自宅で自分のペースで取り組みたい方にはマット、動きのサポートや負荷調整を利用したい方にはマシンが選択肢になります。
マットピラティスは自分の体重を使うため、種目によっては姿勢を保つ難しさを感じることもあります。
マシンは体力や目的に合わせて負荷を調整できますが、適した設定やフォームをインストラクターに確認することが大切です。
どちらを選ぶ場合も、初心者向けの内容で、自分に合う動き方を教わることを意識するとよいでしょう。
ピラティスの基本ポーズを知って、無理なく始めてみよう
ピラティスの基本ポーズは、骨盤や背骨の位置を確かめ、胸式呼吸に合わせて動くことから始まります。
ペルビックカール、ヒップリリース、トゥータッチ、レッグエクステンションは、体の使い方を覚える入口になるポーズです。
まずは取り組みやすいポーズを一つ選び、回数より呼吸とフォームを優先して始めてみましょう。
自分では姿勢を判断しにくい場合は、インストラクターと動きを確認できるレッスンも選択肢です。
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