ピラティスでメンタルリセット!効果やヨガとの比較、自宅で出来るメニューも解説
「ピラティスはメンタルケアにも良いって聞いたけど…」
「ピラティスとヨガどちらがいいんだろう?」
結論から言うと、ピラティスはメンタルケアと相性のいいエクササイズです。
呼吸のリズムに合わせてやさしい動きをくり返すことで、余計な緊張がほどけて、リラックス効果が高まります。
この記事では、ピラティスがメンタルに良いと言われる理由、ヨガとの違いや使い分け、朝・夜それぞれに合う5〜10分の自宅メニューまで分かりやすく解説します。
読み終えたころには、自分の調子に合わせたメニューの選び方が分かり、ピラティスでより快適な毎日を送れるでしょう。
この記事の監修者
鈴木 直子(すずき なおこ)
pilates指導歴19年。
2018年マシン専門ピラティススタジオ『pilates K』を立ち上げ。
現在はpilatesK ・pilatesKsmartのトレーナーとして、
全国109店舗(25年9月時点)に在籍するインストラクター育成や、レッスン開発を担当。
ピラティスでメンタルケアするポイント
ピラティスでメンタルケアをするためには、心身が落ち着く環境と無理のないペースづくりが大切です。
短期間で結果を求めず、少しずつ体の変化を感じながら続けることがポイントになります。
呼吸や姿勢を丁寧に意識することで、頭の中のモヤモヤも整理されていくでしょう。
また、音や光の刺激も気持ちに影響しており、静かな空間や穏やかな照明を選ぶことで、集中しやすくなり、より深く自分の内側に向き合えるようになります。
ここではピラティスで上手にメンタルケアをするときのポイントをお伝えしていきます。
日常の忙しさから離れて、ピラティスを「自分を整える時間」として取り入れることで、穏やかな気持ちが続きやすくなるでしょう。
週2~3回×2カ月ほどで効果を感じやすい
ピラティスのメンタルケア効果は、続けることで少しずつ実感できるでしょう。
一般的には週2〜3回のペースで2カ月ほど継続すると、気分の安定や集中力の変化を感じる人が多いようです。
体を動かすことで血液の循環が促され、呼吸が深まるとともに心や体のリズムも整いやすくなります。
最初のうちは、短時間でも「呼吸を意識する時間をもつ」ことを重視しましょう。
焦らず続けるうちに、姿勢が整い、呼吸が自然と深くなっていきます。
日常のちょっとしたストレスにも落ち着いて対応できるようになるため、継続こそが心を整える近道といえます。
音や光など環境づくりも大切
メンタルを整えるためのピラティスでは、動きと同じくらい環境づくりも重要です。
例えば、強い照明や大きな音は心が落ち着きにくく集中を妨げてしまいます。
朝なら自然光の入る場所で、夜なら間接照明のやわらかい光の中で行うとリラックスしやすいです。
音楽を使う場合は、テンポがゆっくりしたものや自然の音が入った曲を選ぶとよいでしょう。
外からの刺激を減らすことで呼吸に意識を向けやすくなり、体の小さな変化にも気づけます。
落ち着いた空間を整えることが、ピラティスを通して心をやさしく整える第一歩です。
息が整う程度の強度にしておく
ピラティスをメンタルケアとして行う場合、きつい負荷をかけすぎる必要はありません。
大切なのは、呼吸を乱さずに動ける範囲で体を動かすことで、息が上がるほどのエクササイズはかえって緊張を高めてしまうこともあります。
「気持ちよく呼吸できているか」を目安にしながら、動きのリズムを整えるようにしましょう。
無理をせず続けることで、心身が安心感を得られるので、少し汗ばむくらいの強度で続けて心の緊張がほどけていくのを感じてみてください。
運動習慣が少ない人・呼吸で整えたい人におすすめ
ピラティスは、激しい運動が苦手な人や、まず呼吸から整えたい人にも向いています。
大きな動きをせずとも、体の深い部分をゆっくりと使うことで、心地よい疲れとリラックス効果を同時に得られます。
普段から肩こりや浅い呼吸に悩んでいる人は、胸や背中を広げるような動きを取り入れると良いでしょう。
体が伸びる感覚を味わうことで、心も少しずつ軽くなります。
日々の生活に小さく取り入れるだけでも、穏やかな気持ちが長く続きやすくなります。
なぜピラティスはメンタルケアに良いのか
ピラティスは姿勢や体幹を整えるエクササイズという印象が強いかもしれませんが、実は呼吸や体のバランスに働きかけることでメンタル面にも穏やかな変化をもたらしてくれます。
胸式呼吸で頭の中のざわつきを落ち着かせたり、体の内側の感覚に意識を向けることで、不安やイライラから少し距離を取れるようになるでしょう。
姿勢や筋肉の使い方が整うことで自信が湧きやすくなったり、気持ちを前向きに切り替えられたり、いい流れを自然に作りやすくなります。
胸式呼吸で「今ここ」に意識を戻してくれる
ピラティスでは胸の周りを広げる胸式呼吸を使います。
肋骨が前後左右にふくらむイメージで息を吸い込み、細く長く吐きながら体幹を支える筋肉をそっと引き締めていきます。
呼吸の動きと肋骨の広がりに意識を向けていると、過去の失敗や先の不安よりも「今ここ」で起きている感覚に意識が戻りやすくなり、頭の中のぐるぐる思考から抜け出しやすくなるのです。
動きに合わせて呼吸をつなげていくうちに、自然と胸郭が広がり呼吸が深まることで心拍も落ち着きます。
スマホや仕事で情報があふれる毎日の中で、数分でも胸式呼吸に集中する時間を持つと、心のノイズが少し静かになり、やるべきことを冷静に整理できるようになるでしょう。
心と体のバランスが整う
ピラティスのゆったりとした呼吸とコントロールされた動きは、心や体をの緊張を和らげてくれる働きがあります。
浅い呼吸や猫背の姿勢が続くと交感神経が優位になりっぱなしになり、緊張や不安が抜けにくくなります。
そんなときに、胸を広げて深く息を吐く時間を持つことで、副交感神経が働きやすくなり体と心のブレーキが戻ってくるでしょう。
日中は少しだけ心拍が上がるような動きで適度にスイッチを入れ、最後は呼吸を整えて締めると、オンとオフの差がつきやすくなります。
また夜に穏やかなメニューを取り入れると、寝る前の高ぶった状態が和らぎ、眠りに入りやすくなるので、眠りにくいひとにおすすめです。
身体感覚(インターセプション)が育つ
ピラティスでは「お腹の奥がどう動いているか」「背中がマットにどれくらいついているか」など、体の内側の小さな変化に耳を傾けながら動いていきます。
このように内臓や筋肉の感覚をキャッチする力をインターセプションと呼び、これが育ってくると、自分の疲れや緊張に早めに気づけるようになります。
無理を重ねる前に休む選択がしやすくなるのです。
呼吸が浅くなってきた、肩が上がっているなどに気づけると、その場で一度リセットできるようになります。
自分の状態に気づけることはメンタルケアの土台になるので、ピラティスを通して身体感覚を育てることは、心のセルフケアの練習にもつながるでしょう。
達成感と自己効力感が得られる
ピラティスの動きは一見むずかしそうに見えても、少しずつ段階を踏んで習得していく仕組みなので、「前はできなかった動きが今日は少し安定した」という小さな変化を感じやすいです。
こうした小さな達成を積み重ねていくと、「自分は工夫すれば変われる」という自己効力感が育ち、メンタルが落ち込みやすい時期でも立て直すことができるでしょう。
動きが完璧でなくても、呼吸が深くなった、終わったあとの体の軽さを感じられたといった気づきも立派な前進です。
日常の中で「今日はこれだけはできた」と思えることがあると、自己否定が少し和らぎ、自分を責める時間より自分をねぎらう時間が増えていくでしょう。
正しい姿勢が前向きな感情に影響する
背中が丸まり、顔が下を向いた姿勢が続くと、気持ちも沈みやすくなるといわれます。
ピラティスでは骨盤や背骨の位置を意識しながら体幹を整えていくため、胸が自然と開き、頭の位置が整い、呼吸もしやすくなります。
鏡に映る自分の姿が変わってくると、ほんの少し表情も明るくなりやすくなります。
また体の安定感が増すことで、外で人と会うときや仕事で発言する場面でも、以前より落ち着いていられると感じる人も多いようです。
こうした小さな変化の積み重ねが、ピラティスにおけるメンタルケアの心強い味方になってくれるでしょう。
ピラティスとヨガはどちらがメンタルケアに向いているのか
ピラティスもヨガも、呼吸とゆっくりした動きを通して心を落ち着かせていく点は共通しており、どちらもメンタルケアに役立つ方法です。
体を整えることで心も整う、という考え方は同じですが、動きの特徴や意識の向け方には違いがあります。
ピラティスをメンタルケアとして始めるかヨガを選ぶかは、目的と続けやすさで考えると迷いにくくなるでしょう。
ピラティスとヨガの共通点と違い
ピラティスとヨガはどちらも、ゆっくりとした呼吸に合わせてポーズや動きを行うことで、筋肉のこわばりをほどきながら心を落ち着かせていく点が共通しています。
両方とも「今ここ」に意識を向けやすくなり、終わったあとに頭がすっきりする感覚を得やすいでしょう。
ピラティスは体幹や姿勢の安定に重きを置き、どの筋肉をどう使うかを細かく意識しながら動くのが特徴です。
一方でヨガはポーズを保ちながら呼吸を続け、マットの上で静かに座り心を観察する時間が多く、精神面に意識を向けるという特徴があります。
ここではもっと詳しくピラティスとヨガの違いをみていきましょう。
自分が「体をしっかり動かしたいのか」「静かに内側を見つめたいのか」をイメージすると、今の自分に合う入り口が見えやすくなります。
集中力が散りやすい人はピラティス
あれこれ考え事をしてしまい、今していることに集中しにくいと感じる人には、ピラティスが向いています。
動きの中で「骨盤はどの位置か」「肋骨はどう動いているか」などを意識し続けるため、自然と意識が体に戻り、他のことを考える余裕が減っていきます。
体の使い方を細かく意識する時間が続くと、雑念が入り込むすき間が少なくなります。
また、短い時間でも姿勢や筋肉の使い方が変わるため、「さっきより安定した」という実感を得やすく、変化を楽しみながら続けやすいのがメリットです。
集中力が散りやすいときこそ、呼吸と動きに意識を向けるピラティスが、頭の中を切り替えるスイッチになってくれるでしょう。
また「今やっていることに集中する感覚」を練習しておくと、仕事や勉強の場面にもその感覚を持ち込みやすくなるでしょう。
瞑想も深めたい人はヨガ
心のざわつきを静かに眺めたい、呼吸や感情の波をもう少しじっくり味わいたいという人には、ヨガが合っています。
ヨガはポーズを保ちながら呼吸を続けたり、座った姿勢で目を閉じて心の動きを観察したりする時間があり、自分の内側に向かう流れを作りやすいです。
静かなポーズの中で呼吸を感じていると、浮かんできた考えや不安を追いかけず、ただ通り過ぎるものとしてながめることができます。
こうした時間を積み重ねることで、日常の中でも感情に振り回されにくくなり、「揺れながらも戻ってこられる自分」を育てられるでしょう。
体を通してリラックスを感じつつ、心の奥の静けさにも触れてみたい人にとって、ヨガの穏やかな時間は良い支えになります。
眠る前や休日の朝など、落ち着いた時間帯に取り入れると、心の余白を少しずつ取り戻せますよ。
痛みや姿勢の乱れも気になる人はピラティス
肩こりや腰の重さなど、体の不調とメンタルの落ち込みがどちらも気になる人は、ピラティスがおすすめです。
どの筋肉が働きにくいのか、どこが頑張りすぎているのかを意識しながら動くことで、姿勢のくせが少しずつ整い、痛みの原因にアプローチしやすくなるでしょう。
体が安定してくると、無意識に入っていた力みが抜けやすくなり、「何となくいつも疲れている」という感覚から離れられます。
痛みが和らいだり、立ち姿や歩き方が変わってくると、自分の体を前より信頼できるようになり、心にも余裕が生まれてきます。
またピラティスを続けることで、体が整うほど心も落ち着くという流れを日常で実感しやすくなるでしょう。
自宅ピラティスでメンタルケアのルーティン
ピラティスはスタジオでなくても、自宅で気軽に続けられるエクササイズです。
少しのスペースとマットがあれば、朝昼夜それぞれの時間帯に合ったメニューで心と体を整える効果が期待できます。
大切なのは、頑張りすぎず「心地よさ」を感じながら動くことです。
ここでは誰でも簡単にできる、メンタルケアにぴったりの自宅でできるピラティスをお伝えします。
リズムをつくるように続けることで、自然と気持ちの切り替えが上手になり、毎日を穏やかに過ごせるようになっていくでしょう。
朝は交感神経を穏やかに上げよう
朝は、体がまだ休息モードのままの時間帯です。
いきなり激しく動くよりも、呼吸を整えながら少しずつ交感神経を刺激して、自然にスイッチを入れていくのがいいでしょう。
おすすめは、ベッドの上や床に座って背筋を伸ばし、胸を広げながら数回深呼吸をすることです。
胸のあたりがゆっくり開いていく感覚を味わうと、眠っていた体に酸素が行き渡り、目覚めがすっきりしてきます。
次に、背骨を丸めたり伸ばしたりするキャット&カウの動きを取り入れると、背中まわりのこわばりがほぐれて呼吸が深まりやすくなります。
朝のピラティスは、体を目覚めさせるだけでなく、一日の心の準備にもつながります。
落ち着いたテンポで行うことで、焦りのないスタートを切ることができるでしょう。
昼は身体の疲れを一度リセット
日中は、知らず知らずのうちに姿勢が崩れたり、頭が疲れて呼吸が浅くなったりします。
そんな時こそ、短時間のピラティスで体をほぐすと気分が軽くなります。
デスクワークの合間なら、椅子に座ったまま骨盤を前後にゆらすだけでも効果的です。
背骨をしなやかに動かすと、肩や腰の張りが和らぎ、血液の循環が促されて頭もすっきりしてきます。
また、腕を上げて大きく伸びをする動きもおすすめで、呼吸と一緒に行うと、体の中に新しい空気が入ってリフレッシュ感が増します。
昼のリセットピラティスを習慣にすると、午後の集中力が高まり、気持ちの切り替えもスムーズになります。
ぜひ仕事や家事の合間に取り入れてみてください。
寝る前5分で睡眠の質UPに期待できる
夜は、一日の緊張から体と心をそっと解き放つ時間で、寝る前のわずかな数分でも、やさしい動きと呼吸を合わせるだけで、深い眠りにつながります。
仰向けになり、両膝を立てたままゆっくり左右に倒してみましょう。
腰まわりの緊張が抜けて、体がじんわり温まります。
次に、息を長く吐きながら腕を頭の上に伸ばすと、全身の力が自然に抜けていきます。
呼吸は、吸うよりも吐く時間を少し長めにとるのがコツです。
寝る前のピラティスは、忙しい日でも「心と体をリセットする特別なひととき」です。
続けることで、翌朝の目覚めも軽くなっていくでしょう。
痛み・不安が強い日のメニュー
体に痛みを感じたり、心が不安定な日には、無理に動かそうとせず呼吸中心のピラティスがおすすめです。
深くゆったりした呼吸を意識するだけでも、体の緊張が少しずつほどけていきます。
仰向けで両手をお腹にあて、息を吸う時にお腹がふくらむのを感じ、吐く時にしぼむのをゆっくり確かめてみてください。
その繰り返しが、心拍や思考を落ち着かせてくれます。
痛みが出やすい部分には、タオルを丸めて支えにするのもおすすめです。
体を守りながら動くことで、安心感が生まれ、少しずつ心も落ち着いていきます。
こうした日こそ、成果よりも「心地よさ」を大切にしましょう。
体の声を聞きながら無理なく行うことで、ピラティス本来の癒しを実感しやすくなります。
ピラティスでメンタルを悪化させない注意点
ピラティスは心身を整えるための優れた方法ですが、やり方を間違えると、かえって疲れやストレスを感じてしまうことがあります。
特にメンタルケアを目的に行う場合は、「頑張る」よりも「整える」意識を持つことが大切です。
ここでは、ピラティスでメンタルを悪化させないための注意点をお伝えします。
呼吸は静かに・長く吐く
メンタルケアとしてピラティスを行う時、呼吸は「長く静かに吐く」ことを意識しましょう。
息を吐く時間をゆっくりと伸ばすと、副交感神経が働きやすくなり、体も心も落ち着きやすくなります。
吸うよりも吐く時間を少し長く取るのがポイントです。
動きの中で呼吸が止まると、体に余計な力が入り、気持ちも緊張しやすくなるので、どんなポーズでも「呼吸をつなげること」を最優先にしてみてください。
慣れてくると、深い呼吸をしているだけで、心のざわつきが少しずつ和らいでいくのを感じられるでしょう。
睡眠不足や体調が優れない日は強度を下げる
体調が悪い日や睡眠が足りていない日は、無理にいつも通りの動きをしないことが大切です。
強い疲労がある状態でピラティスを行うと、筋肉がこわばったまま動いてしまい、かえって疲労感や気分の落ち込みを悪化させることがあります。
そんな日は、呼吸中心の軽いメニューに切り替えましょう。
マットに仰向けになり、背中をゆるめながら深呼吸を続けるだけでも、十分に整う時間になります。
自分の体の声を聞き、「休む勇気をもつ」こともメンタルケアの一部です。
「うまく」より「感じる」ことをメインに
ピラティスでは動きの正確さを意識しすぎると、頭で考えすぎて心が疲れてしまうことがあります。
特にメンタルを整えたい時は、「完璧にやる」よりも「今の体がどう感じているか」を大切にしましょう。
例えば、呼吸をしていて胸が少し広がった、背中が軽くなったなど、小さな変化を感じ取ることがポイントです。
できるかどうかではなく、動くことで何を感じたかを意識することで、自分を責める思考から離れやすくなります。
心地よい感覚を見つけることが、メンタルケアの一番の目的です。
先に医療受診した方がいいサイン
ピラティスはセルフケアに役立ちますが、体や心の不調が強い場合には、医療機関への相談が必要になることもあります。
次のような状態が続く場合は、無理にピラティスを続けず専門家に相談しましょう。
・朝起きても強い不安や絶望感が消えない
・動こうとしても体が重く、涙が出てしまう
・食事や睡眠のリズムが極端に乱れている
これらは心身が休息を求めているサインです。
ピラティスは治療の代わりではなく、回復を支えるサポートの一つとして取り入れるのがおすすめです。
焦らず、心と体の回復をゆっくり待つ時間も大切にしていきましょう。
ピラティスとメンタルについてQ&A
ここでは、ピラティス メンタルケアに興味を持った時に多くの人が感じる疑問を、Q&A形式でまとめていきます。
スタジオに通えない場合や、ヨガとの違い、時間の目安などを整理しておくと、自分に合った続け方が見えやすくなるでしょう。
ピラティスとヨガはどちらがメンタルに良いの?
ピラティスもヨガも、呼吸に意識を向けてゆっくり体を動かすことで、心を整えたり、頭の中のざわつきを落ち着かせたり、メンタルに良い方法といえます。
どちらかが優れているというより、性格や好み、今の心身の状態によって、自分に合うエクササイズは変わるでしょう。
集中力が散りやすい人や、姿勢や痛みも一緒に整えたい人にはピラティスがおすすめです。
反対に、静かに座る時間や瞑想も深めたい人、感情の波をゆったり眺める感覚を育てたい人は、ヨガの方がしっくりくるでしょう。
どちらを選んでも「体を整えることで心も整う」ということは同じなので、まずは試してみて、終わった後の気持ちが軽く感じられる方を続けるといいでしょう。
マシンがないと効果は弱い?
ピラティスと聞くと、大きなマシンを思い浮かべる人も多いですが、メンタルケアという目的で考えると、自宅のマットだけでも十分に効果を感じられるでしょう。
マシンは動きを補助したり、負荷を調整したりするための道具であり、呼吸や身体感覚に意識を向けるというピラティスの本質は、マットでもしっかり味わうことができます。
とくにピラティスのメンタルケアでは、激しい動きよりも「呼吸が深まっていく感覚」や「姿勢が少し整った実感」が大切になります。
マットが一枚あれば、胸式呼吸やブリッジ、キャットなど、心を落ち着かせやすい定番のエクササイズが可能です。
マシンは、もっと細かく体を鍛えたいときや、専門家のサポートのもとで姿勢を深く見直したいとき強い味方になりますが、心と体を少し楽にしたいなら、マットだけでも問題ないでしょう。
何分やるのがおすすめ?
メンタルケアを目的にピラティスを取り入れる場合、目安としては一回20〜30分ほど行うと、呼吸や姿勢の変化を感じやすくなります。
とはいえ、忙しい日や気分が沈みがちな日は、5〜10分の短いメニューでも、呼吸を整えたり体のこわばりをゆるめたりするには十分でしょう。
大切なのは、一度に長くやることより「週2〜3回程度を続ける」というリズムを作ることです。
朝は少し短め、休みの日はゆったり長めなど、日によって時間を変えても構いません。
すべてを完璧にやろうとせず「今日はここまででよし」と区切ることが結果的に長続きにつながります。
終わったあとで心と体が少し軽く感じられる長さを続けることで、無理なくピラティスの習慣が整っていくでしょう。
睡眠にも効く?
ピラティスは、寝る前の時間帯に静かなメニューを選べば、眠りの質を高める助けになりやすいです。
胸式呼吸で長く息を吐きながら、抱え込みやニーサークル、やさしいロールダウンなどをゆっくり行うと、一日の緊張がほどけて副交感神経が働きやすくなり、布団に入ったときにスッと眠りに入りやすくなるかもしれません。
日中にピラティスで姿勢や呼吸のクセを整えておくことで、首や肩のこりが和らぎ、夜に感じる体の重だるさも軽くなります。
また、寝る前5分だけでも「スマホを置いて呼吸に集中する時間」を持つことで、頭の中の考え事が少し静かになり、翌朝の目覚めが楽になるでしょう。
ただ、長く続く不眠や、夜になると強い不安におそわれるなどつらい状態が続くときは、ピラティスだけで何とかしようとせず、早めに医療機関に相談するのがおすすめです。
ピラティスで無理のないメンタルケアを始めてみよう
ピラティスは、特別な道具や広い場所がなくても、自分のペースで続けやすい心のケアの方法といえます。
胸式呼吸でゆっくり息を吐き、背骨や体幹の動きを丁寧に感じていくだけで、少しずつ体のこわばりがゆるみ、気持ちにも余裕が生まれていきます。
まずは週2回ほど、20分前後の短い時間から取り入れてみて、慣れてきたら朝や寝る前のルーティンとして定着させていくのがおすすめです。
ピラティスで自分をいたわる小さな習慣をつくり、心も身体も整えていきましょう。
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