ピラティスで更年期の不調はケアできる?期待できる効果と始め方を解説
ピラティスは更年期の不調もケアできる?
体調に不安があっても始められる?
ピラティスは更年期障害の治療ではありませんが、無理なく体を動かすセルフケアのひとつとして取り入れられます。
また、呼吸に意識を向けながら背骨や骨盤まわりをゆっくり動かすため、初心者の方でも始めやすいでしょう。
大切なのは回数や期間を目標にすることではなく、その日の体調に合わせて無理のない強度を選ぶことです。
この記事では、更年期の不調にピラティスで期待できること、更年期のよくある症状、初心者が始めるポイント、簡単なエクササイズを紹介します。
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更年期の不調に期待できること
呼吸、姿勢、体幹、骨盤底筋の視点から分かります。
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更年期に起こりやすい主な不調
体、心、睡眠に現れる代表的な変化を整理できます。
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初心者が始めるときのポイント
体調の波に合わせた強度や、マシンとマットの選び方が分かります。
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自宅で取り入れやすいピラティス
胸式呼吸、ペルビックブリッジ、ペルビックチルトの基本動作を紹介します。
この記事の
監修者
鈴木 直子
(すずき なおこ)
pilates指導歴19年。
2018年マシン専門ピラティススタジオ『pilates K』を立ち上げ。
現在はpilatesK ・pilatesKsmartのトレーナーとして、
全国109店舗(25年9月時点)に在籍するインストラクター育成や、レッスン開発を担当。
更年期の不調にピラティスで期待できること

ピラティスは更年期障害を治療するものではなく、緩和を支えるエクササイズとして取り入れましょう。
呼吸に意識を向け、背骨や骨盤を丁寧に動かすことで、自分の体調や体の使い方に気づきやすくなります。
この章の内容
呼吸に意識を向けることで気持ちを切り替えやすい
ピラティスでは、動きに合わせて息を吸って吐くことを意識します。
呼吸のリズムや肋骨の動きに意識を向けることで、悩みごとからいったん離れて気持ちを切り替えるきっかけになります。
無理に深く吸おうとせず、苦しくない範囲で自然な呼吸を続けることが大切です。
背骨や肩まわりを動かしてこわばりにアプローチできる
疲れや睡眠不足が続いていると、首や肩、背中のこわばりを感じることがあります。
ピラティスでは、呼吸に合わせて背骨をゆっくり動かし、肩甲骨や胸まわりにも意識を向けます。
初心者は大きく動かそうとせず、首や肩に余計な力が入らない範囲で行うことが大切です。
体幹を使うことで姿勢や日常動作を支えやすい
ピラティスでは、お腹や背中、骨盤まわりの筋肉を意識しながら手足を丁寧に動かします。
体の中心で姿勢を支える感覚をつかむことで、立つ、歩く、椅子から立ち上がるといった日常動作でも意識を向けやすくなります。
体幹をうまく使えるようになると、いつもより日常動作が楽に感じるでしょう。
レッスン中は体に力を入れすぎず、呼吸を続けながら無理なく動ける範囲で取り組みましょう。
骨盤底筋を意識しやすく、尿漏れ対策にも取り入れられる
骨盤底筋は、骨盤の底で内臓を支えて、排尿のコントロールにも関わる筋肉の集まりです。
ピラティスは呼吸と体幹の動きを連動させるため、骨盤底筋を引き上げる感覚だけでなく、力を抜く感覚にも意識を向けやすくなります。
ピラティスだけで尿漏れが改善するとは限りませんが、骨盤底筋の働きを意識する練習として取り入れてみるのもひとつです。
尿漏れや頻尿が続く、症状が急に強くなる、排尿時に痛みがある、血尿が出るといった場合は、婦人科や泌尿器科へ相談してください。
更年期に起こりやすい主な不調

更年期とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた約10年間です。
女性ホルモンの変動に加え、加齢による体の変化や心理的・社会的な要因も重なって不調が起きやすくなります。現れる症状や程度には個人差があります。
ほてり・発汗・動悸などが現れることがある
更年期には、顔や上半身が急に熱く感じるほてりやのぼせ、発汗などが現れることがあります。
動悸やめまい、頭痛を感じる人もいます。ただし、これらは更年期以外の病気でも起こり得る症状です。
症状が続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、更年期によるものと決めつけず医療機関へ相談してください。
運動中に症状が強くなった場合は、無理に続けずその場で運動を中止して休みましょう。
不眠・イライラ・不安など心や睡眠にも変化が出やすい
更年期には、寝つきにくい、夜中に目が覚める、朝早く目が覚めるといった睡眠の不調を感じる人もいます。
また、イライラしやすい、不安を感じる、気分が落ち込むなど、心の不調が現れることもあります。
こうした症状によって仕事や家事などに支障が出ている場合は、我慢せず婦人科などの医療機関へ相談しましょう。
肩こり・腰痛・疲れやすさ・尿漏れに悩む人もいる
更年期には、肩こりや腰痛、関節の痛み、疲れやすさなど体の不調が現れることもあります。
また、加齢や出産の影響、骨盤底筋の状態など複数の要因が関係し、尿漏れや頻尿が気になる人もいます。
更年期にみられる症状を振り返りたい場合は厚生労働省事業・専門機関監修の「更年期障害チェック」も参考になります。
ただし、結果はあくまでも目安であり、チェックだけで更年期障害と判断することはできません。
更年期にピラティスを始めるときのポイント
更年期は症状の現れ方に個人差があり、日によって体調が変わることもあります。
ピラティスを始める際は、その日の体調や運動経験に合った無理のない範囲で取り組むことが大切です。
ここでは、無理なく続けるための考え方やマシンとマットの違い、運動より受診を優先したい症状について解説します。
体調の波に合わせて無理のない頻度で続ける
初心者は、体調の良い日に短時間から始め、終わったあとに強い疲れが残らない程度の運動にしておきましょう。
取り組みやすい頻度は体調や運動の経験によって変わります。できなかった分を取り戻そうとして、別の日にまとめて行う必要はありません。
呼吸を続けられない、フォームが崩れる、疲労感が強くなるといった場合は、回数を減らしたり動きを小さくしたりして調整してください。
マシンは動きをサポートしやすく、マットは自宅で続けやすい
マシンピラティスでは、スプリングによる補助や抵抗を利用することで、動きや体力に合わせて負荷を調整できます。
マシンが動く方向をガイドしてくれるため、初心者が呼吸や骨盤の位置を確認しながら取り組みやすい方法です。
一方、マットピラティスは特別な器具を使わずに始められるので、自分の生活に合わせて自宅でも続けやすいでしょう。
インストラクターのサポートを受けながら動きを確認したい場合はマシン、自宅で手軽に続けたい場合はマットなど、目的や生活スタイルに合わせて選びましょう。
痛みや強い不調がある場合は受診を優先する
更年期に見られる症状と、ほかの病気による症状を自分だけで見分けるのは難しいことがあります。
- 安静にしても治まらない強い動悸や息切れ
- 胸の痛みや圧迫感
- 閉経前後の不正出血
- 今までにない激しい頭痛や、しびれ・言葉の出にくさ
- 強い痛み、めまい、失神しそうな感覚
このような症状がある場合はピラティスを行わず、速やかに医療機関を受診してください。
更年期に取り入れやすい初心者向けエクササイズ
更年期のセルフケアとして自宅でピラティスを始める場合は、呼吸を続けやすく、姿勢を確認しながら行える動きから始めましょう。
ここでは、呼吸、骨盤まわり、体幹を意識しやすい3つのエクササイズを紹介します。
胸式呼吸で呼吸に意識を向けて気持ちを切り替える
胸式呼吸は、肋骨の横や後ろへの広がりを意識して行う、ピラティスの基本となる呼吸です。
呼吸の感覚に注意を向けることで、気持ちを切り替える時間を作りやすくなります。
- 1楽な姿勢をつくる
仰向けで膝を立てるか、椅子に座り、首と肩の力を抜く
- 2両手を肋骨に添える
手のひらを肋骨の左右に置き、呼吸による動きを感じる
- 3肋骨の広がりを感じる
鼻から息を吸い、肋骨が横や後ろへ広がる感覚に意識を向ける
- 4ゆっくり息を吐く
口から無理なく息を吐き、肋骨が内側へ戻る動きを感じる
動悸、めまい、息苦しさがある場合は、無理に深い呼吸を続けず中止しましょう。
ペルビックブリッジでお尻と骨盤まわりを支える筋肉を使う

ペルビックブリッジは、お尻や太もも裏を使いながら、骨盤と背骨を順番に動かすエクササイズです。
大切なのは高く持ち上げることではなく、お尻と骨盤まわりで体を支える感覚を確かめることです。
- 1仰向けで膝を立てる
足を腰幅程度に置き、両腕は体の横へ伸ばす
- 2骨盤をゆっくり丸める
息を吐きながら尾骨を床から少し離し、腰を反らせないようにする
- 3背骨を順番に持ち上げる
腰、背中の順に、肩から膝までがゆるやかな一直線になる範囲まで上げる
- 4背骨を順番に戻す
背中、腰、尾骨の順に、呼吸を続けながらマットへ下ろす
腰を反らせて高さを出そうとしないこと、首に体重を集中させないことがポイントです。
ペルビックチルトで骨盤の傾きと骨盤底筋を意識する

ペルビックチルトは、骨盤を前後へ小さく動かし、骨盤の傾きや腰まわりの感覚を確かめる基本エクササイズです。
呼吸と動きを合わせることで、下腹部や骨盤底筋へ意識を向ける練習にも取り入れられます。
- 1仰向けで膝を立てる
足を腰幅程度に開き、肩と首の力を抜く
- 2骨盤を後ろへ傾ける
息を吐きながら骨盤を小さく転がし、腰の下の隙間を少し狭くする
- 3骨盤を前へ戻す
息を吸いながら腰の下に自然な隙間ができる位置まで戻す
骨盤底筋を意識する場合も、強く締め続けず、息を吐くときにやさしく引き上げる感覚にとどめましょう。
自宅で試してフォームに不安を感じた方は、一度体験レッスンでマシンのサポートを受けながら動いてみてください。
更年期とピラティスに関するよくある質問
ここでは、更年期にピラティスを始める前に気になりやすい疑問に回答していきます。
更年期太りにピラティスは役立ちますか?
ピラティスは、姿勢や体幹の使い方を見直し、体を動かす習慣を作るサポートをしてくれます。
ただし、ピラティスだけで体重が落ちるのではなく、食事、睡眠、日常の活動量なども関係します。
ピラティスでダイエット効果を狙うなら、体の動かしやすさや体のラインも含めて確認するとよいでしょう。
更年期のピラティスは週何回が目安ですか?
ピラティスの頻度は、経験や体調、レッスンの強度によって異なります。
無理なく続けられそうな頻度から始めてみて、強い疲労や痛みが残る場合はもう少し間隔を空けてみましょう。
決まった回数をこなすより、その日の体調に合わせて休む判断も大切です。
更年期にはピラティスとヨガのどちらがよいですか?
体幹や姿勢を意識しながら動きたい場合は、ピラティスが合っているでしょう。
呼吸やリラックスする時間をより重視したい場合は、ヨガも選択肢のひとつです。
どちらが優れているかではなく、目的、体調、続けやすさに合わせて選ぶことが大切です。
更年期の体調に合わせて無理なくピラティスを始めよう
ピラティスは、更年期障害の治療ではありませんが、呼吸や姿勢、体幹、骨盤まわりを意識しながら体を動かすセルフケアのひとつです。
体調の良い日に無理のない強度から始め、痛みや強い不調があるときは休むことを優先してください。
更年期の不調はピラティスだけで解決しようとせず、症状が続く場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関へ相談することも大切です。
自宅で呼吸や小さな動きから始めてみて、フォームに不安があれば一度体験レッスンを活用するとよいでしょう。
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