寝る前ピラティスで「ぐっすり眠れて、朝が軽い」をつくる!効果・注意点・おすすめポーズ
「寝る前にピラティスすると寝つきやすくなるの?」
「ダイエット効果もあるのかな?」
ピラティスは心と体の両方にアプローチできるエクササイズのため、寝る前に取り入れることで、寝つきが良くなりやすいといわれています。
それだけでなく、寝る前のピラティスには、睡眠の質アップや翌朝のスッキリ感など、うれしい変化が期待できるポイントがいくつもあります。
この記事では、寝る前のピラティスのメリットやダイエット面で期待できること、ストレッチとの違い、簡単にできるポーズまで、わかりやすく解説していきます。
寝る前ピラティスの良さを知ることで、より充実したピラティスライフを楽しみやすくなるでしょう。
寝る前のピラティス効果|睡眠の質UPと翌朝の軽さUP
寝る前に行うピラティスは、心と体の両面からコンディションを整えやすいのが特徴です。
呼吸とともにゆっくり体を動かすことで、リラックス効果が高まり、寝つきにくさのケアにもつながると考えられています。
日中の緊張や疲れをいったんリセットし、「眠りに入りやすい体の状態」をつくりやすくなるのがポイントです。
さらに、ピラティス特有の深い呼吸がめぐりをサポートし、血流が整うことで、翌朝の体の重さやむくみが軽く感じられる人もいるでしょう。
静かな時間に自分の呼吸と体に意識を向けることで、心まで落ち着きやすくなるのもメリットです。
心と体のバランスが整い寝つきが良くなりやすい
夜のピラティスでは、副交感神経を高めやすく、落ち着いた動きと呼吸が中心になります。
仕事や家事で交感神経が高ぶったままだと、布団に入っても頭が冴えてしまいがちです。
寝る前に呼吸を意識しながら体をゆるめておくと、自律神経が整いやすくなり、自然な眠気が訪れやすい状態に近づきます。
特に、背骨をやさしく動かすポーズは、神経の通り道を刺激し、心身をリラックスモードへと導きやすい動きです。
眠りにつく前に数分だけでも取り入れることで、少しずつ睡眠リズムが整いやすくなり、寝つきがスムーズになったと感じる人も出てくるでしょう。
続けていくうちに、夜中に目が覚めにくくなると感じるケースもあります。
一日のコリをリセットして、睡眠中の筋緊張が減りやすくなる
日中のデスクワークや家事で凝り固まった筋肉をそのままにしておくと、眠っている間も体がこわばった状態になりやすくなります。
ピラティスでは、背中・腰・肩まわりの深層筋をじっくり動かすことで、筋肉の緊張をゆるめるサポートができます。
体の内側から整う感覚が出てくると、寝返りもしやすくなり、ぐっすり眠れる準備が整いやすくなるでしょう。
とくに、骨盤まわりや肩甲骨をゆっくり動かすエクササイズは、無理のない範囲で筋肉を動かすことで緊張をやわらげ、眠っている間の筋肉のこわばりをやわらげます。
その結果、朝起きたときに感じていた腰の重さや肩のだるさが、少しずつ軽く感じられる人もいるでしょう。
呼吸が深まり睡眠の質が高まりやすくなる
ピラティスの特徴である、深くてゆっくりした呼吸を行うことで、胸や背中を意識しながら息を通し、体全体に酸素を届けやすくなります。
浅い呼吸のままだと、体も脳も「緊張モード」が続きやすく、眠りが浅くなりやすいものです。
意識的に呼吸を整える時間を持つことで、心拍数が落ち着き、自然と眠りやすい状態に近づいていきます。
夜のピラティスは、この呼吸のリズムをゆるやかに整える役割を果たし、睡眠中の回復力アップも期待できるでしょう。
毎晩続けると、翌朝の目覚めのスッキリ感が少し変わったと感じる人も多いです。
ストレスが緩和され心が落ち着きやすくなる
一日の終わりに体をゆっくり動かすことで、心の緊張も一緒にほどけていきます。
ピラティスでは「呼吸に意識を向ける」ことがとても大切で、その過程で頭の中の雑念が少しずつ静まっていきます。
忙しい日でも、自分の体の感覚に立ち戻る時間を持つことで、気持ちが整理されやすくなるのです。
また、寝る前にリラックスした状態をつくると、ストレスホルモンの分泌も落ち着き、睡眠の質が高まりやすくなります。
心が落ち着くことで、寝る前のスマホ時間や考え事も自然と減り、より深い眠りへつながっていくでしょう。
寝る前のピラティスで痩せる?できること・できないこと
寝る前のピラティスで、気になるのが「どのくらいダイエットに繋がるのか」という点かもしれません。
夜に軽めのピラティスを行うと、血行促進をサポートし、代謝の土台づくりやむくみ対策としては心強い味方になります。
ただし、本格的な脂肪燃焼エクササイズとして期待しすぎると、ギャップを感じる可能性もあります。
夜の時間帯は、体を強く追い込むより、「翌日に疲れを残さず整える」ことを優先した方が、長く続けやすいでしょう。
そこで、寝る前ピラティスで「できること」と、「別の時間帯に任せた方がよいこと」を分けて考えると、自分の体に合った習慣を作りやすくなります。
脂肪燃焼は狙わず代謝の下準備をしよう
寝る前のピラティスは、いわゆる「脂肪燃焼エクササイズ」というよりも、体を温めて代謝の流れを整えるイメージで捉えると、続けやすくなります。
激しく動いて汗をかくというより、深い呼吸をしながら体幹や股関節をやさしく動かすことで、血液やリンパの流れが穏やかに高まり、寝ている間の回復をサポートしてくれるイメージです。
ゆったりしたピラティスで筋肉や関節がほどよく動くと、体は「もう休んでいい」と判断しやすくなり、余分な力みを手放しやすくなります。
こうした習慣を積み重ねることで、朝起きたときに体が軽く感じられたり、一日の活動量を自然と増やしやすくなったりして、結果として痩せやすい体づくりにつながっていくでしょう。
睡眠の質UP×むくみケアで翌朝が楽に
夜に行うピラティスは、直接的に脂肪を大きく燃やすというより、睡眠の質を高めながら、むくみを軽くするサポート役になってくれます。
足を持ち上げる動きや、ふくらはぎ・股関節をやさしく動かすエクササイズを取り入れると、下半身にたまりやすい水分や血液の流れが整いやすくなり、むくみが気になる脚のケアに役立ちます。
同時に、深い呼吸とゆっくりした動きで副交感神経が優位になってくると、眠りに入りやすくなり、夜のうちに疲れた体もしっかり回復しやすくなるでしょう。
しっかり眠ることでホルモンバランスも整いやすくなり、食欲の乱れや「なんとなく食べ」が落ち着いてくる人もいます。
翌朝の「体が重い」「顔がむくんでいる」といった悩みを減らすサポートとして、寝る前ピラティスを活用していくのがおすすめです。
脂肪燃焼は日中/夜はリラックスがおすすめ
しっかり脂肪燃焼を狙いたい場合は、日中に少し息が上がる程度のエクササイズを行う方が効率的なことが多いです。
ウォーキングや自転車、テンポの良いピラティス、筋トレなどで心拍数をほどよく上げておくと、その後もしばらくエネルギー消費が続き、ダイエットの後押しになってくれます。
一方で、夜のピラティスは「頑張る時間」ではなく、「整える時間」と考えると、心身ともに無理なく続けやすくなります。
足のむくみを流したり、呼吸を深くして一日の緊張をほどいたりすることで、睡眠の質が上がり、翌日のパフォーマンスも自然と高まりやすくなるでしょう。
日中は燃焼系、夜はリラックス系と役割分担をすると、長い目で見て「痩せやすい体質」を育てていきやすくなります。
寝る前ピラティスの効果を高める5つのコツ
寝る前ピラティスの良さをしっかり感じるには、なんとなく動くだけでなく、「夜ならではのポイント」を押さえておくことが大切です。
強度や行うタイミング、食事との間隔などを少し工夫するだけで、同じ動きでも心地よさや、翌朝の体の軽さがぐっと変わってきます。
リラックスしたい夜には、頑張るトレーニングではなく、「体と心をほどくケア」としてピラティスを取り入れてみるとよいでしょう。
生活リズムや忙しさに合わせて、自分の「眠前ルーティン」として定着させていくと、無理なく続けやすくなります。
高い強度・激しい動きは控えめに
寝る前の時間帯は、一日の疲れがたまりやすく、体も神経も「オフモード」に切り替えたいタイミングです。
そのため、ジャンプや反動を使うような激しいエクササイズより、ゆったりとした動きがおすすめです。
とくに、お腹やお尻を強く追い込むようなエクササイズを長く行うと、心拍数が上がりすぎてしまい、布団に入っても体が興奮状態のまま眠りにくくなることがあります。
寝る前のピラティスでは、負荷を軽くして呼吸に合わせて丁寧に動くことを意識し、回数も少なめにして「少し物足りないかな」くらいで終えるのがポイントです。
頑張りすぎず、あくまで「翌日を快適に過ごすためのケアタイム」と考えて、心地よい強度を少しずつ見つけていきましょう。
毎日同じ時間帯×同じ手順で眠前ルーティンに
寝る前ピラティスを「やった日の翌朝だけ調子がいい」から、「続けるほど眠りやすくなる習慣」に育てるには、できるだけ毎日同じ時間帯に、同じ順番で行うのがコツです。
人の体は、繰り返される流れに安心しやすく、「お風呂のあとに照明を落として、3〜5つのポーズをゆっくり行う」といった型を決めておくと、「このあとは眠る時間だ」と体が理解しやすくなります。
最初は3つくらいのポーズから始めても十分ですし、時間をしっかりかける日と、短時間で済ませる日があっても問題ありません。
流れそのものは大きく変えないようにすると、習慣として根づきやすくなります。
「眠れない日だけ特別にやる」のではなく、歯みがきのように当たり前の行動に近づけていくことで、寝つきや翌朝の目覚めの安定もサポートされていくでしょう。
動画は音声中心で呼吸に集中しよう
動画を見ながら寝る前ピラティスを行う場合、画面をじっと見続けると、かえって脳が刺激されてしまい、体はリラックスしているのに頭だけ冴えてしまうことがあります。
動きに慣れてきたら、音声ガイドを頼りに目線を落とし、呼吸の感覚や体の内側に意識を向けるのがおすすめです。
とくに、仰向けや横向きで行うエクササイズは、画面を見るために首をひねると首肩のこりにつながりやすく、リラックスの妨げにもなりかねません。
事前に一度だけ動画をしっかり確認して動きを覚え、二回目以降はイヤホンや小さな音量で音声を聞きながら、目を閉じるか一点をぼんやり見つめるようにしてみてください。
呼吸の深さや胸まわりの広がり、マットに預けている部分の重さなどに意識を向けることで、眠りに向かう静かな感覚が育っていきます。
夜の食事は2〜3時間前に調整
寝る前ピラティスの心地よさを引き出すには、「胃の中が落ち着いているかどうか」も大きなポイントです。
食後すぐに動くと消化に負担がかかり、胸やお腹の動きが窮屈に感じやすくなります。可能であれば、夜ごはんから2〜3時間ほどあけて、ゆっくり体を動かす流れを作ってみましょう。
どうしても夕食が遅くなる日は、量を控えめにしたり、脂っこいものを少なめにしたりするだけでも、呼吸のしやすさが変わってきます。
反対に、お腹が空きすぎていると気持ちがソワソワしてしまうこともあるため、寝る1時間以上前であれば、具の少ないスープや温かい飲み物などで軽く満たしておくと、体も心も落ち着きやすくなるでしょう。
食事・ピラティス・就寝のリズムが整ってくると、眠りのリズムも安定しやすくなり、翌朝の胃もたれやだるさも軽減しやすくなります。
対面レッスンとオンラインレッスンを使い分け
寝る前ピラティスを無理なく続けるには、その日の状況に合わせて「対面レッスン」「オンラインレッスン」「自宅での自主練」のバランスを調整するのもおすすめです。
フォームをしっかり確認したいときや、自分に合う強度を知りたいときは、インストラクターに直接見てもらえる対面レッスンが役立ちます。
一方で、仕事が忙しい日や帰宅が遅くなった日は、オンラインレッスンや録画動画を使って、自宅で短時間だけ行う形にすると、移動時間を気にせず続けやすいでしょう。
対面で教わったポイントを思い出しながら、自宅では同じ呼吸や姿勢を意識して動くと、短い時間でも質の高いピラティスになりやすくなります。
自分の生活リズムに合わせて「今日はしっかり学ぶ日」「今日は整える日」と使い分けることで、寝る前の時間が負担ではなく、楽しみなリセットタイムに変わっていくでしょう。
寝る前はピラティスとストレッチどちらがいい?
夜のリラックスタイムに体を整えたいとき、「ピラティスとストレッチ、どちらをすればいいの?」と迷うこともありますよね。
どちらも睡眠前に取り入れやすい方法ですが、その日の心身の状態によって、向いているものが少し変わってきます。
ここでは、ピラティスとストレッチそれぞれの特徴を踏まえながら、おすすめのタイミングをお伝えします。
自分の状態に合わせて選ぶことで、眠りやすさや翌朝の体の軽さがぐっと変わっていくでしょう。
呼吸が浅い・不安感が強い日はピラティス
一日の終わりに気持ちが落ち着かず、「呼吸が浅い」「なんとなく不安が強い」と感じる日は、ストレッチよりピラティスが合っている場合が多いです。
ピラティスでは、動きと呼吸を合わせながら体幹をやさしく使うことで、心身のリラックス効果をねらえます。
特に、背中側に息を入れるラテラル呼吸や、骨盤をゆっくり動かすペルビッククロックなどは、頭の中が静かになり、安心感を得やすい動きです。
また、呼吸に集中することで「今この瞬間」に意識が戻り、不安な考えごとから自然と離れやすくなるのもポイント。
頭の中が静まってくると、体もすっと緩み、心地よい眠りに入りやすい状態が整っていきます。
こわばりが強い日はストレッチ
肩や腰が重く、体全体がこわばっているように感じる日は、ストレッチを中心にするのも良い選択です。
ゆっくり筋肉を伸ばすことで血流が促され、体温が少し上がり、筋肉の緊張がほどけていきます。
その結果として、眠りにつきやすくなったと感じる人も多いです。
とくに、デスクワークや立ち仕事などで「同じ姿勢が長かった日」は、ピラティスよりストレッチをメインとした方が、体の疲れが取れやすいケースもあります。
太もも・ふくらはぎ・肩甲骨まわりなど、大きな筋肉を中心に伸ばしてあげると、全身のめぐりが整いやすくなるでしょう。
無理に強く伸ばす必要はなく、「呼吸が止まらない程度の気持ちよさ」でとどめるのがコツです。
ストレッチのあと、布団の上で軽く深呼吸をして、体がふわっと軽くなる感覚を味わってみてください。
あなたに合う寝る前メニュー
その日の状態に合わせて、ピラティスとストレッチを切り替えると、毎晩のコンディションづくりがスムーズになります。
迷ったときの目安として、以下のような簡単なチャートで考えてみてください。
YES / NOチャート:寝る前にどっちをやる?
- 寝る前に頭の中がざわざわしている
→ YES:ピラティス / NO → 次へ - 肩や腰のこわばりが強い
→ YES:ストレッチ / NO → 次へ - 呼吸が浅い・息苦しさを感じる
→ YES:ピラティス / NO → 次へ - 体を軽く動かしたいけれど、疲れが残っている
→ YES:ストレッチ / NO → ピラティス
このように、呼吸を整えたい日はピラティス、筋肉をしっかりゆるめたい日はストレッチと使い分けると、どちらの良さも活かしやすくなります。
その日の状態に合わせて選ぶことで、無理のない形で快適な眠りをサポートできるでしょう。
寝る前ピラティスのおすすめ10分ルーティン
一日の終わりに体と心をリセットしたいときは、10分ほどの短いピラティスルーティンでも十分変化を感じやすくなります。
ここで紹介するメニューは、強度を抑えつつも「呼吸 → 骨盤 → 体幹 → むくみケア → 胸まわり」という流れで、全身のめぐりをやさしく整える構成です。
呼吸のリズムを大事にしながら、「力を入れる」よりも「力を抜く」感覚を大切にしてみてください。
動きのつなぎ目で深呼吸をはさむと、全身のめぐりが整い、心も自然と落ち着いていきます。
ラテラル呼吸(背中に息を入れる)約2分
- 仰向けで両ひざを立て、足を腰幅に開く
- 手を肋骨の上に軽く添え、胸の動きを感じる
- 吸う息で、胸を持ち上げるのではなく、背中の方へ空気を入れるイメージ
- 吐く息でお腹を少し引き込みながら、背中をマットに沈めていくよう意識
この呼吸を続けると、胸郭が広がり、緊張していた背中や肩まわりがやわらかくなっていきます。
浅くなりがちな胸まわりの動きが出てくることで、副交感神経が優位になり、体の中にゆるやかな静けさが生まれやすくなるでしょう。
ラテラル呼吸は、夜のピラティスの土台となるパート。ここで丁寧に呼吸を整えておくと、そのあとの動きもスムーズになります。
ペルビッククロック(骨盤の時計運動)約1分
ラテラル呼吸の流れから、そのまま仰向けで骨盤を時計に見立てて動かしていきます。
- おへそを「12時」、尾てい骨を「6時」とイメージ
- 骨盤をゆっくり転がしながら、12時→3時→6時→9時と、円を描くように動かす
- 力を抜きつつ、呼吸に合わせて小さく動かす
腰やお腹まわりのこわばりがほぐれ、骨盤まわりの血流も穏やかに流れ出すイメージで動いてみてください。
座りっぱなしの時間が長い人は、骨盤まわりの動きが固まりやすいため、このエクササイズは腰のだるさや冷え対策にも役立ちます。
最後は真ん中で動きを止め、骨盤がマットに均等に乗っている感覚を味わいながら、数回深呼吸してみましょう。
ペルビックカール(小さなブリッジ)6〜8回
次に、骨盤を動かした流れのまま、背骨を下から順に持ち上げるブリッジ動作に入ります。
- 仰向けでひざを立て、足は腰幅
- 息を吸って準備し、吐きながら尾てい骨→腰→背中の順にマットから浮かせる
- 肩とひざがほぼ一直線になる位置まで持ち上げる
- お尻だけでなく、太ももの裏側も使って支えるイメージ
- 吸いながらゆっくり背骨を戻し、マットに一つずつ重ねるように下ろす
この動きは、骨盤と背骨のしなやかさを取り戻しやすいエクササイズです。
眠る前に行うと、腰のはりが軽くなり、朝起きたときの動きもスムーズに感じられるでしょう。
スパインツイスト・スーパイン(仰向けで体幹を回旋)左右5回ずつ
- 仰向けで両腕を横に広げる
- ひざをそろえて胸の上に立てる(ひざ90度くらい)
- 息を吸いながら両ひざを片側へ倒し、吐きながらゆっくり真ん中へ戻す
- 反対側も同じように行う
腰から背中、胸までの広い範囲をやさしくひねることで、日中の姿勢のクセをリセットしやすくなります。
このとき、肩がマットから浮きすぎないように意識すると、体幹の安定感も得られやすいでしょう。
動き終えるころには、背中の張りが和らぎ、呼吸も自然と深くなっていることに気づくかもしれません。
レッグエレベーション&アンクルポンプ(むくみ対策)1分
脚のむくみが気になる人におすすめの、やさしいケアです。
- 仰向けのまま片足ずつ天井方向に持ち上げる(ひざは軽く曲がっていてOK)
- 足首をゆっくり前後に動かす(つま先を伸ばす→すねの方へ返す)
- 呼吸に合わせながら、マイペースで続ける
ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、下半身にたまりやすい血液や水分を心臓の方へ戻しやすくなります。
両足同時に行っても、片足ずつでも大丈夫です。
足先の冷えが気になる日や、立ち仕事・デスクワークで脚が重くなりやすい人にもおすすめ。
動かし終えて脚を下ろすと、じんわりした軽さを感じることが多いでしょう。
マーメイドストレッチ(胸郭をやさしく広げる)左右30秒ずつ
最後は座った姿勢で、胸まわりと体側をゆるやかに広げるストレッチです。
- あぐら、または片ひざ立てなど楽な座り方で座る
- 片手を床につき、反対の腕を大きく頭の上に伸ばす
- 息を吸いながら胸の側面を広げ、吐きながら体を横に倒していく
- 数呼吸キープし、ゆっくり元の姿勢へ戻る
左右交互に行うことで、胸まわりのこわばりや背中の張りがほどけ、呼吸がさらに深まりやすくなります。
肩がすくまないように注意しつつ、「気持ちいいところで止める」感覚を大切にしましょう。
終わったら目を閉じて、深呼吸を数回。全身の重さをマットやベッドに預けるようにして、静かな余韻を味わいながら眠りの準備を整えていきます。
寝る前ピラティスのQ&A
寝る前ピラティスを続ける中で、
- 短い時間でも意味があるのか
- かえって眠れなくならないか
- ベッドの上でもできるのか
といった疑問が出てくることも多いでしょう。
ここでは、よくある質問にお答えしながら、無理なく続けるコツを紹介します。
夜のピラティスは、完璧にこなすことではなく、「一日の終わりに体と心を整えること」が目的だと考えてみてください。
疲れた日は5分など短くてもいい?
もちろん大丈夫です。
ピラティスは、短い時間でも呼吸と意識を整えれば、十分にリラックス効果が期待できます。
むしろ疲れている日に長時間行うより、「5分だけ呼吸を深めて体をゆるめる」くらいの方が、心身の回復につながりやすい場合もあります。
たとえば、ラテラル呼吸とペルビッククロックの2つだけでも、寝る前のケアとしてはとても有効です。
深い呼吸とゆるやかな動きが、体の緊張をゆるめて眠る準備を整えてくれます。
毎日完璧なメニューを目指すより、「短くてもやる」ことを習慣にする方が長続きしやすいので、無理をせず少しずつ眠りのリズムを整えていきましょう。
逆に眠れなくなる心配は?
基本的には、寝る前向けに強度を調整したピラティスであれば、リラックス効果が期待でき、眠りを妨げる心配はあまりありません。
ただし、強度の高い動きやテンポの速いエクササイズを夜に行うと、一時的に心拍数が上がりすぎて、かえって眠りにつきにくくなる場合があります。
夜は、呼吸を整えながらゆっくり体をほぐす「静かなピラティス」を選ぶのがおすすめです。
とくに、ペルビックカールやスパインツイストのように、呼吸に合わせて背骨を動かすメニューは、神経を落ち着かせたいときに向いています。
眠れないときは、明るい照明を避けて、動画は見ずに音声だけで行うと、よりリラックスしやすくなるでしょう。
体の動きをやさしく感じているうちに、自然と眠気が訪れるケースも多いです。
ベッドの上でもできる?
はい、やり方を少し工夫すれば、ベッドの上でもピラティスは行えます。
硬すぎないマットレスであれば、ラテラル呼吸・骨盤の動き・脚のむくみケアなど、多くのエクササイズは問題なく取り入れられます。
ただし、ブリッジのように腰を大きく持ち上げる動きは、沈み込みがあるとバランスが取りづらくなることもあるため、無理のない範囲で行うか、床やマットの上で行う方が安心です。
動きにくいと感じる場合は、
- ベッドの上では呼吸法と上半身中心のストレッチ
- 余裕のある日は床やヨガマットでしっかりめのピラティス
というように、シーンで分けるのも良い方法です。
寝る直前にそのまま眠りに入れるので、忙しい日でも続けやすいスタイルといえるでしょう。
寝る前のピラティスで疲れを取って明日に備えよう
寝る前のピラティスは、「その日の疲れをその日のうちにやさしく整えて、明日に持ち越さない」ための心強い味方になってくれます。
深い呼吸と落ち着いた動きを組み合わせることで、こわばった筋肉だけでなく、張りつめた気持ちもふっとゆるみやすくなり、布団に入ったときの心地よさが変わってくるはずです。
最初から完璧なポーズや長い時間を目指さなくても、
- 5分だけ呼吸を整える
- 簡単な動きを3つだけ行う
といった小さな一歩で十分なので、出来ることから始めてみましょう。
続けるほど、自分にとってちょうどよい強度やペースがわかり、眠りの深さや翌朝の体の軽さにも、少しずつ違いが出てくるでしょう。
「今日の疲れは、今日のピラティスで整える」
その積み重ねが、ぐっすり眠れて朝が軽い毎日へとつながっていきます。
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