ピラティスは、姿勢改善が期待できるエクササイズです。インナーマッスルを鍛えることで背骨や関節の位置を調整し、猫背や反り腰などの悩みを解決できる可能性があります。

本記事では、正しい姿勢・悪い姿勢とは何かについて説明し、ピラティスで姿勢改善を目指せる理由を解説します。ピラティスで効果的に姿勢改善を目指すためのポイントも紹介しますので、参考にしてください。

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正しい・悪い姿勢とは?

ピラティスには、姿勢を整える正しくする効果が期待できます。そもそも、正しい姿勢と悪い姿勢とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?

ここでは、正しい姿勢と悪い姿勢について、確認していきましょう。

正しい姿勢

正しい姿勢は、身体を横からみたときに「耳・肩の中心・大転子(だいてんし)・膝・くるぶし」が一直線でつながり、首から背中、腰までのラインが自然なS字カーブを描いている状態です。

背骨は「椎骨(ついこつ)」という小さな骨の積み重なりで成り立ち、尾骨と仙骨の上に、首に7個の頸椎、胸に12個の胸椎、腰に5個の腰椎という構成となっています。それぞれ前後に軽いカーブがあり、全体としてS字を描いている状態が正しい姿勢です。

背骨のS字カーブは重力を分散する働きがあり、重い頭を支える筋肉の負担を軽減します。負担が軽いため動きやすく、血流も良い状態で身体を健康に保ちます。

悪い姿勢

悪い姿勢は身体に歪みがあり、S字カーブのバランスが崩れている状態を指します。S字カーブに歪みが生じると重力の分散がうまく働かず、筋肉や関節に負荷がかかります。肩こり、腰痛、疲れなど、さまざまな身体の不調が起こりやすいでしょう。

悪い姿勢の代表例は、次の3つです。

  • 猫背
  • 反り腰
  • 巻き肩

それぞれ、どのような状態か、詳しくみていきましょう。

猫背

猫背とは、背中が丸くなり、首が前に出ている状態です。胸椎は本来、後ろにカーブした状態ですが、猫背はさらに強く丸まってしまう状態を指します。加齢で筋力が低下してくると背中全体が丸くなりやすく、長時間のデスクワークやスマホ・パソコンを見る時間が多い場合でも猫背になりやすいでしょう。

猫背になると呼吸器官が圧迫されて呼吸が浅くなったり、消化器官の圧迫により食欲がなくなったりする場合があります。

猫背の人は骨盤に傾きがあることが多いという特徴もあります。前に傾いている、もしくは後ろに傾いている状態で、骨盤の歪みのために猫背になっているケースも少なくありません。

反り腰

反り腰とは、骨盤が前傾して腰が反った状態を指します。骨盤が開いて前に傾くことで背骨のあたりから反りかえり、S字カーブが崩れている状態です。

自然なS字バランスが崩れ、常に腰に負担がかかっているため、慢性的な腰の痛みを抱えてしまう可能性もあります。放置していると脊髄の圧迫による足の痺れが起こりやすく、歩行にも影響しかねないため注意が必要です。

巻き肩

巻き肩とは、左右の肩が前方の内側に入り込んでいる状態です。本来であれば肩は耳の直線上にありますが、巻き肩は耳よりも前方に出ています。

巻き肩と猫背は似ていますが、状態は異なります。猫背は背中が丸くなりますが、巻き肩は肩だけが丸まっている状態です。背筋は伸びていますが、症状が進行すると猫背になりやすいでしょう。

巻き肩は肩から胸にかけての筋肉が萎縮し、さまざまな不調を引き起こしやすいため注意が必要です。

悪い姿勢のチェック方法

姿勢が正しいか悪いか、簡単にチェックする方法があります。壁に背をつけて普段の姿勢で立ち、次の5点が壁から離れているかどうかをチェックしてみましょう。

  • かかと
  • お尻
  • 肩甲骨
  • 背中

腰の後ろに手の平が入る程度のすき間が空くのが良い姿勢です。5点のうちどこか1つでも離れている場合は、悪い姿勢の可能性が高いでしょう。猫背や巻き肩の場合は肩をつけにくいと感じやすく、骨盤に歪みがある場合はふくらはぎがつかないこともあります。

ただし、お尻のボリュームや筋肉・脂肪の付き方によって壁との隙間は変わるため、必ずしも正確な判定はできないということは把握しておきましょう。

女性や背筋のついている男性の場合は、かかとを壁から握りこぶし一個分ほど離して立つと、正確性が高まるでしょう。

より手軽なチェック方法は、腕を上にあげてみることです。腕を耳につけるようにあげ、腕と指先はまっすぐに伸ばします。姿勢が悪い場合、腕がスムーズに上がらない感覚になりやすいでしょう。

悪い姿勢になる原因

悪い姿勢になる原因は、主に次の点があげられます。

  • 筋力の低下
  • 長時間のデスクワーク
  • スマホ・パソコンの長時間使用
  • 日常生活の癖
  • 精神状態

姿勢が悪くなる大きな原因は、運動不足や加齢による筋力の低下です。筋肉が少なくなると身体を支える力が弱くなり、楽な姿勢をしようとして前に倒れがちになります。その状態でバランスを保つと骨盤が後傾になり、S字カーブに歪みが生じます。

長時間のデスクワークやスマホ・パソコンの使用など、背中を丸くするような姿勢を続ける習慣も、姿勢が悪くなる原因です。スマホやパソコンの操作は前かがみの姿勢になりやすく、その姿勢を長時間続けると頸部の筋肉が緊張し、胸椎や腰椎にも負荷がかかりやすくなります。このような状態がひどくなると、頸椎本来のS字カーブではなくまっすぐになる「ストレートネック」の状態になることもあるでしょう。

日常生活におけるさまざまな癖・習慣で身体の左右バランスが崩れ、姿勢が悪くなることもあります。

特に次のような癖や習慣がある場合、筋肉が偏り、姿勢が悪くなりやすいため注意しましょう。

  • よく足を組む
  • カバンを片方の手や肩ばかりで持つ
  • 高いヒールを履いている
  • 片足重心で立つことが多い

また、精神状態も姿勢に影響を与えます。自信をなくしたり落ち込んだりすると、無意識に肩を落とし、背中を丸めた状態になりがちです。そのような状態が続けば、姿勢に歪みが生じやすくなるでしょう。

悪い姿勢で起こるデメリット

悪い姿勢の状態を放置していると、身体にさまざまな不調が起こる可能性があります。筋肉や関節への負担が増えるため、肩こりや腰痛、関節痛などの原因になるケースも少なくありません。また、骨の歪みにより自律神経が圧迫され、手足の冷えやめまい、不眠といった症状が起こる可能性もあるでしょう。

姿勢が悪いことで骨盤や内臓の位置がずれ、身体に負担がかかれば、内臓の機能にも影響しかねません。内臓機能の低下により消化吸収や代謝が悪くなり、太りやすくなるでしょう。

猫背の場合は背中が丸くなって肺が圧迫されるため、呼吸も浅くなりがちです。酸素が十分に身体に行き渡らなくなり、集中力の低下も起こりやすくなります。

悪い姿勢は健康に影響を与えるだけでなく、見た目にもマイナスに作用します。実年齢よりも老けて見えたり疲れているように見えたりして、あまり良い印象を与えないでしょう。

ピラティスで姿勢改善が期待できる理由

姿勢を改善することで見た目が良くなり、悪い姿勢が原因だったさまざまな不調が解消する可能性があります。

このような姿勢改善の効果が期待できるのが、ピラティスです。ピラティスで改善が期待できる理由は、次のとおりです。

  • インナーマッスルが鍛えられるため
  • 関節の可動域の広がりが目指せるため
  • 身体の左右のバランスが整えられるため

ここでは、それぞれの理由について詳しく解説します。

インナーマッスルを鍛えられるため

ピラティスは、インナーマッスルを鍛えるエクササイズです。インナーマッスルとは身体の深層部にある筋肉の総称で、姿勢の維持や関節・内臓のサポートなど、身体の機能を支える役割を担っています。

悪い姿勢になる原因のひとつは筋力低下であり、ピラティスでインナーマッスルを鍛えることで、姿勢を整える効果が期待できるでしょう。

ピラティスによりインナーマッスルが鍛えられると、背骨や骨盤、関節の位置が調整され、身体を内側から支える力の強化につながります。背骨と骨盤が安定し、背骨のS字カーブが自然な曲線を描けるようになるでしょう。

関節の可動域の広がりが目指せるため

ピラティスで関節の可動域が広がれば、姿勢改善の効果が期待できます。エクササイズでは、普段の生活で使わない収縮した筋肉をストレッチするため、可動域が広がって関節周辺の筋肉の柔軟性が向上する可能性があります。柔軟性が高まることで、自然に正しい姿勢がとれるようになるでしょう。特に胸椎や腰椎の可動域を広げれば背中の柔軟性が高まり、姿勢改善につながります。

また、ピラティスでは深い呼吸でエクササイズを行うため、ストレス軽減の効果も期待できます。ストレスは筋肉を硬直させて悪い姿勢につながりますが、ピラティスでストレス解消を促せば、より高い姿勢改善の効果が期待できるでしょう。

体の左右のバランスが整えられるため

姿勢が悪くなる原因のひとつは、日常生活の癖で身体の左右バランスが崩れる点にあります。ピラティスは、常に体の中心を意識してコントロールし、身体を全体的に調和させるエクササイズです。その結果、左右のバランスが整い、姿勢の改善が期待できます。

また、ピラティスでは呼吸と動作を連動させてエクササイズします。深い呼吸により集中することで身体の動きや左右差への意識も高まります。左右対称の動きを意識してエクササイズすることで、左右バランスを整えていくことができるでしょう。

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ピラティスで姿勢が整うことで期待できるメリット

ピラティスで姿勢が整うことで、次のようなメリットが期待できます。

  • スタイルが良く見える
  • 肩こりや腰痛の予防・緩和が期待できる
  • 心身機能の向上をサポートする

ここでは、姿勢が良くなるメリットについて解説します。

スタイルが良く見える

正しい姿勢は見た目の印象が良くなり、スタイルを美しく見せます。胸を張って背筋を伸ばした姿勢は、若々しく活動的な印象も与えるでしょう。

また、姿勢が良くなることで、実際に身体のラインにも変化が現れます。姿勢が悪くなると骨盤が前後に傾き、お腹にぜい肉がつきやすくなりますが、正しい姿勢になって骨盤が正しい位置になることで、お腹周りもスッキリとするでしょう。

姿勢が悪いと第一印象があまり良くないため、人間関係にも影響を与える可能性があります。自信がなく、コミュニケーションもうまくできないことがあるかもしれません。姿勢が良くなってスタイルに自信がもてるようになれば、人とのコミュニケーションにも積極的になれるでしょう。

肩こりや腰痛の予防・緩和が期待できる

ピラティスで姿勢が良くなれば、肩こり、腰痛の予防につながります。現在症状がある場合は、緩和が期待できるでしょう。

姿勢が悪いと筋肉や関節に負担がかかり、肩こりや腰痛などの不調を引き起こします。ピラティスのエクササイズで正しい姿勢になれば、筋肉や関節にかかる負担が分散され、特定の部位に過度な負担がかかりにくくなります。その結果、肩こりや腰痛の予防・緩和につながるでしょう。

心身機能の向上をサポート

ピラティスで姿勢が整うと、心身の機能向上にもつながることもメリットです。悪い姿勢は内臓を圧迫し、身体のさまざまな機能を低下させる可能性があります。

姿勢が整い圧迫されていた内臓や器官が正しい位置に戻ることで、内臓機能の働きも良くなるでしょう。

また、悪い姿勢は血管も圧迫されるケースがあります。血管の圧迫により血流が悪くなり、むくみや冷えなどの原因にもなるでしょう。 姿勢が整うことで血流が促され、さまざまな不調の解消が期待できます。 身体の不調が解消されれば、精神面でも開放感が高まるでしょう。

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ピラティスで効果的に姿勢改善を目指すためのポイント

ピラティスで効果的に姿勢改善を目指すためには、いくつかのポイントがあります。インストラクターのもとで正しい指導を受け、長期的・継続的に行うことがあげられます。

詳しくみていきましょう。

マシンピラティスがおすすめ

ピラティスのレッスンは、大きくマットピラティスとマシンピラティスに分けられます。

マットピラティスはヨガと同じようにマットを使って行うエクササイズで、マシンピラティスはピラティスの専門機械を使用します。

マットピラティスは、マットとスペースがあればどこでも気軽に行うことができます。ただし、正しい身体の動かし方と呼吸法で行わなければ十分な効果を得られないため、注意が必要です。

初心者の場合、自己流で行うよりも、まずスタジオでインストラクターの指導を受け、ピラティスの基礎を習得することをおすすめします。

マシンピラティスは、ピラティスの専用器具で負荷をコントロールしながらエクササイズできるのが特徴です。

ピラティスはもともと、ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティス氏が開発したマシンによるエクササイズから始まっています。

マシンピラティスではマシンが正しい動きを補助するため、初心者でもピラティスの正しい動き方を習得しやすいのが特徴です。正しくエクササイズできれば、早い効果が期待できるでしょう。

また、マシンの負荷を調整してエクササイズの強度を変更できるため、無理なく始められることもメリットです。

マシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティスケー)」であれば、マシンピラティスのグループレッスンを受けられます。インストラクターの指導のもとで体への負担を最小限に抑えながら、効果的にインナーマッスルを鍛えることができます。ビギナー向け基本プログラムでは、無理なく全身をバランスよく鍛え、姿勢改善に向けたエクササイズができるでしょう。 

トライアルレッスンもあるため、ぜひマシンピラティスを体験してみてください。

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長期的・継続的に行うこと

ピラティスは身体の内側から少しずつ変化していくエクササイズであり、すぐに目に見えた効果があるわけではありません。長期的・継続的に行うことで、徐々に効果を実感できます。そのため、計画を立てて、長く続けることが大切です。

レッスンを行う適切な頻度は、それぞれの運動経験や体力などに応じて異なります。始めたばかりの段階では、動きを早く覚えるために、最低でも週に1回、できれば週2回以上が理想的です。

長く継続するためには、ピラティスを楽しむ環境づくりが必要になるでしょう。スタジオに通い、同じ目的の仲間と一緒にレッスンを受ければ、モチベーションも高まります。また、インストラクターの指導を受けながら正しくレッスンすることで、効果も早く実感できるようになるでしょう。

姿勢改善の効果を実感できる期間は?

ピラティスが身体に変化をもたらすまでの期間・回数は個人差がありますが、10回〜30回(3ヶ月〜8ヶ月)がひとつの目安です。

ピラティス創始者のピラティス氏は、「10回のセッションで違いを感じ、20回のセッションで違いを理解し、30回後にはまったく新しい身体を手に入れる」という言葉を残しています。まずは10回のレッスンを継続してみれば、身体の変化を感じられる可能性があるでしょう。

週1回のレッスンを受けた場合、10回のレッスンにかかる期間は約3ヶ月です。10回のレッスンでインナーマッスルを鍛えれば、身体の柔軟性や、姿勢が整ったことを感じやすくなります。これらの変化は筋肉の緊張がほぐれることで得られるため、ピラティスのレッスンを始めてから比較的早い段階で感じられるでしょう。

姿勢が整うと周囲にも変化がわかり、変わったことを指摘されるかもしれません。モチベーションも高まるでしょう。また、身体の変化だけでなく、ストレス解消など精神面での効果も期待できます。

週2回〜3回のレッスンを受ければ、約1ヶ月で10回のレッスンを達成できます。効果を早く実感したい場合は、無理のない範囲で回数を増やしてみるのもおすすめです。

週1回のレッスンを受けた場合、約4〜5ヶ月で20回のレッスンを完了します。20回継続すると体が引き締まることにつながり、猫背や反り腰などの改善も期待できます。その結果、これらが原因で起こっていた肩こりや腰痛などの悩みも解消されていくでしょう。

週1回のレッスンで30回を達成できるのは、約7〜8ヶ月です。30回の継続で筋肉量アップを感じ、姿勢改善の効果も目に見えてあらわれる可能性があります。体調の良さも実感でき、心身ともに大きな変化を感じられるでしょう。

ピラティスで猫背を解消しよう

「姿勢が悪くて肩こりや腰痛がひどい」「猫背を解消したい」という方は、ピラティスがおすすめです。ピラティスはインナーマッスルを鍛えて背骨や関節の位置を調整し、姿勢改善の効果が期待できます。

ピラティスで姿勢改善ができれば、肩こりや腰痛の予防・緩和にアプローチできるほか、スタイルも良く見えて自信につながるでしょう。心身機能の高まりもサポートされ、健康効果も期待できます。

初めてピラティスを行うときは、負荷を調整できて正しい動きを習得しやすいマシンピラティスがおすすめです。

マシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティスケー)」では、インストラクターの指導のもと、音楽に合わせて楽しくマシンのエクササイズができます。月4回で無理なく通える「マンスリー4メンバー」のほか、通い放題のメニューがあり、目的や自分のペースに合わせて通えます。

体験レッスンは多くのスタジオで無料受講できるため(一部のスタジオはトライアル料金あり)、姿勢改善がしたい方は、ぜひお試しください。

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