ピラティスと筋トレは、トレーニングの目的や運動の性質、筋肉へのアプローチが異なります。そのため、得られる効果やおすすめな人も違いますが、併用することで相乗効果を得ることは可能です。
本記事では、ピラティスと筋トレの違いやそれぞれの特徴・メリットについて解説します。
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ピラティスと筋トレの違いとは?
ピラティスは、インナーマッスルを鍛え、体全体のバランスを整えるエクササイズです。一方、筋トレとは、筋肉に負荷をかけて筋力を向上させるトレーニングを指します。
ピラティスと筋トレには、次のような違いがあります。
目的 | 運動の種類 | 筋肉へのアプローチ | 筋肉への負荷 | |
筋トレ | 筋肉の増強 筋力の向上 |
無酸素運動 | アウターマッスルを鍛える | 重い |
ピラティス | インナーマッスルの強化 身体のバランスを整える |
有酸素運動 | インナーマッスルを中心に鍛える | 基本的に軽め |
それぞれの違いについて、さらに詳しく解説します。
トレーニングの目的
ピラティスの主な目的は、インナーマッスルを鍛えて全身のバランスを整えることです。それにより身体の柔軟性を高め、姿勢を改善する効果が期待できます。
一方、筋トレは筋肉量を増やし、筋力を強化することが目的です。特定の筋肉に集中して負荷をかけ、筋肉の増強を図ります。体力や持久力の向上を促し、基礎代謝を高めて太りにくい体になるなどの効果が期待できます。
有酸素運動か無酸素運動か
運動には有酸素運動と無酸素運動があり、両者は筋肉を動かす際のエネルギーの生み出し方が異なります。有酸素運動とは、酸素を使って体脂肪を分解し、エネルギーを生み出す運動です。ウォーキングやジョギングなど比較的軽い負荷で長時間行う運動が該当し、ピラティスも有酸素運動にあたります。
一方、無酸素運動とは酸素を使わず、筋肉に蓄えられたグリコーゲンをエネルギー源とする運動です。短時間のうちに強い力をかけて行うのが特徴で、筋トレや短距離走などがこれにあたります。
筋肉へのアプローチ
ピラティスは、インナーマッスルにアプローチするエクササイズです。インナーマッスルとは身体の深層部にある筋肉の総称で、姿勢の維持や関節の安定などに重要な役割を果たしています。
一方、筋トレはアウターマッスルを鍛えるのが主な目的です。アウターマッスルとは身体の表面にある筋肉で、表層筋とも呼ばれます。大胸筋や三角筋、広背筋、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)などが該当します。
体にかかる負荷
ピラティスと筋トレは、体にかかる負荷が異なります。
ピラティスは自重(自分の身体の重さ)やマシンを使ったエクササイズで、流れるような動きやポーズを行います。もともと負傷兵のリハビリから作られたエクササイズであり、負荷が軽く、体力・筋力に自信がない方でも取り組めます。また、専用マシンを使うマシンピラティスでは、体力や能力に合わせて負荷を調整することも可能です。
一方、筋トレは、より重い負荷をかけるトレーニングです。自重やバーベル・ダンベル・マシンなどを使ったトレーニングを行い、重量や回数で負荷を調整しながら筋肉を鍛えます。
ピラティスの特徴・メリット
ピラティスはマットピラティスとマシンピラティスの2種類があり、主にインナーマッスルに働きかけてさまざまな効果を発揮します。
ここでは、ピラティスの特徴とメリットを解説します。
マットとマシンの2種類がある
ピラティスにはマットの上でエクササイズするマットピラティスと、専用のマシンを使うマシンピラティスがあります。
マットピラティスは特別な器具が必要なく、マットとマット1枚分のスペースがあればできるエクササイズです。身体に意識を集中させながら、呼吸に合わせて流れるような動きでエクササイズします。自分の体重をかけながら動くため、ある程度の筋力が必要です。
マシンピラティスは、専用のマシンを使うエクササイズです。マシンが正しい動きをサポートするため、初心者でも始めやすいというメリットがあります。負荷を調整できるため、体力がない人でも安心して行えます。
インナーマッスルに働きかける
ピラティスは骨格や筋肉を意識しながら流れるように動き、インナーマッスルに働きかけます。インナーマッスルの強化により、日常生活で歪みがちな骨盤や背骨などが正しい位置に調整されるため、姿勢の改善が期待できます。
また、骨格が正常な位置に戻ることで内臓の位置も調整され、内臓機能の向上や血流促進の効果も期待できるでしょう。
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筋トレの特徴・メリット
筋トレは筋肉量を増やすトレーニングであり、筋肉の増強により基礎代謝を高めるなどの効果が期待できます。
筋トレの特徴や得られる効果・メリットを解説します。
筋肉量アップにアプローチ
筋トレは、特定の筋肉群を鍛えることで筋肉量を増やし、筋力を高めるトレーニングです。
自重を利用したりダンベルやバーベル、マシンなどを使ったして筋肉に負荷をかけ、筋肉増強や筋力向上を目指します。
筋トレは見た目に効果があらわれるため、努力の結果が見えやすく、モチベーションにつながるのが特徴です。体型の変化だけでなく、体力や持久力の高まりが期待できるため、健康効果も実感できるでしょう。
基礎代謝の向上をサポート
筋トレにより筋肉が増えることで、基礎代謝の向上につながります。運動をしていないときもエネルギー消費が高まり、太りにくく痩せやすい体質への変化が期待できます。
また、トレーニングにより体型が引き締まり、無駄な脂肪がなくほどよい筋肉がついた理想の体型も手に入れることができるでしょう。
筋トレによって体力がつけば免疫力も高まるため、風邪や病気にかかりにくくなる効果も期待できます。
ピラティスと筋トレはどちらがおすすめ?
ピラティスと筋トレは特徴やメリットが違うため、おすすめな人も異なります。
ここでは、ピラティスがおすすめな人と筋トレがおすすめな人を紹介します。
ピラティスがおすすめな人
ピラティスは、次のような人におすすめです。
- 体力に自信がない
- 運動経験が少ない
- 姿勢改善や肩こり・腰痛を緩和したい
- 全身をバランスよく引き締めたい
- 女性らしいしなやかな身体になりたい
ピラティスは負荷が軽めで、特にマシンピラティスであれば負荷を調整できることから、体力に自信がなかったり運動経験が少なかったりする人でも無理なく始められます。インナーマッスルを鍛える効果として、姿勢改善や肩こり・腰痛の緩和なども期待できるでしょう。
インナーマッスルの強化は身体の引き締め効果も期待できるため、体型が気になる方にもおすすめです。
筋トレがおすすめな人
筋トレがおすすめな人は、次のような人です。
- 体力に自信がある
- 短期間で効果を出したい
- 部分的な箇所を引き締めたい
- 基礎代謝を高めたい
重い負荷をかける筋トレは、体力に自信がある方におすすめです。
特定の筋肉を集中的に鍛えるため、比較的短期間で部分的に引き締めたいときにも向いているでしょう。基礎代謝を高め、痩せやすい体質に変えたい方にも適しています。
ピラティスと筋トレを組み合わせるメリット
インナーマッスルを鍛えるピラティスと、アウターマッスルを鍛える筋トレはそれぞれ効果が異なるため、組み合わせることも可能です。体力に応じて併用することで、それぞれに不足する要素を補いながら、お互いの効果を高める相乗効果が期待できるでしょう。
ここでは、ピラティスと筋トレを組み合わせるメリットを解説します。
可動域を広げて筋トレの効果を引き出す
ピラティスはインナーマッスルを鍛えて姿勢を改善する効果が期待できるため、筋トレと併用することで、筋トレでも正しいフォームができるようになります。
正しいフォームでトレーニングすれば、より効果を高められるでしょう。中心が定まってバランスのとれた状態になることで、筋トレで余分な力を使うこともなくなります。
また、筋トレで体力・筋力を高めれば、ピラティスのパフォーマンスも向上するでしょう。
筋肉痛の軽減が期待できる
筋トレのあとにピラティスを行うことで、ストレッチ効果により筋肉の緊張が和らぎます。その結果、筋肉痛を軽減する効果も期待できます。
また、ピラティスを行うことで身体の柔軟性が高まり、可動域も広がりやすくなります。筋トレ前に行えば筋肉や関節の柔軟性アップに寄与し、筋トレのパフォーマンス向上に役立つでしょう。怪我のリスクも減らせます。
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ピラティスと筋トレを併用するときの注意点
ピラティスと筋トレを併用することで相乗効果が期待できますが、併用する際は注意すべき点があります。
詳しくみていきましょう。
トレーニングの頻度と順番を考える
ピラティスと筋トレを併用する場合、頻度と順番、メニューの組み合わせに注意しましょう。
ピラティスと筋トレを併用するとエネルギー消費が多くなるため、1回のエクササイズは30分〜1時間程度が適切です。頻度は週2〜3回程度にとどめましょう。
長時間のエクササイズ・トレーニングは集中力が低下してパフォーマンスも下がるため、おすすめできません。
筋トレのパフォーマンスを高めたいときは、筋トレの前にピラティスを行います。筋肉痛を和らげたいときは、筋トレのあとにピラティスを行いましょう。
また、メニューを考えるときは、筋トレで鍛える部位とピラティスで集中する部位をバランスよく組み合わせます。
たとえば、上半身の筋トレをするときは、ピラティスで背中や肩にフォーカスし、下半身の筋トレをするときはピラティスで太ももやお尻のストレッチを行うメニューにするとよいでしょう。
十分な休息を入れること
ピラティスと筋トレの併用は高い効果が期待できるものの、やりすぎるとオーバートレーニングになって逆効果になることもあるため、注意してください。
体力に合わせて、適切なメニューを組み立てましょう。エクササイズ中は、十分な休息を入れることも大切です。筋肉痛がある場合は無理をせず、筋肉を休めるようにしてください。
筋トレでジムに通っている場合は、トレーナーにメニューを提案してもらうこともおすすめです。
ピラティスと筋トレは運動の種類や鍛える筋肉が異なる
ピラティスと筋トレは鍛える部位や運動の性質、筋肉へのアプローチが異なり、得られる効果も変わります。流れるような動きで行うピラティスは体力に自信がない方でも始められ、インナーマッスルを鍛えて身体の柔軟性を高められるでしょう。
一方、筋トレは特定の筋肉に集中して負荷をかけ、筋肉増強や筋力向上を目指すトレーニングです。体力や持久力アップに役立ちます。
運動経験が少なく、負荷を抑えながらインナーマッスルを鍛えたい方には、ピラティスがおすすめです。特にマシンピラティスであれば体力に合わせた負荷で始められ、早く正しいフォームを身につけることができます。
マシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティスケー)」では、インストラクターの指導を受けながら、マシンのエクササイズができます。ビギナー向け基本プログラムやステップアップクラスなど、レベルに合わせてレッスンできます。
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