近年、健康志向の高まりやダイエット・ボディメイクへの関心の増加に伴い、さまざまなエクササイズが注目されています。中でも「ピラティス」は、体幹の強化や姿勢の改善を目的としたメソッドとして人気が高まっています。

本記事では、ピラティスがダイエットにどのように役立つか、具体的な効果や取り入れる際のポイントを詳しく解説します。

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ピラティスは痩せるエクササイズ?

ピラティスは、もともとリハビリテーションの一環として開発されたエクササイズメソッドです。呼吸とコントロールされた動作を組み合わせることで、主にインナーマッスルの強化を促し、柔軟性やバランス能力を高める効果が期待できます。そのため、見た目のスタイルアップはもちろん、姿勢や体の使い方を根本から改善したい方におすすめです。

ダイエットを考えるうえで重要なポイントは、単に体重を落とすだけでなく、筋肉量や姿勢、基礎代謝をしっかりと維持または向上させることです。ピラティスは強度の高いジャンプやダッシュなどの有酸素運動とは異なるため、短期的に大幅な体重減少を目指すのには向いていません。しかし、継続して正しいフォームを身につけることで、代謝アップや部分的なボディラインの引き締めが期待できます。

ピラティスに期待できる4つのダイエット効果

ここからは、ピラティスがもたらすダイエット面でのメリットについて見ていきましょう。ピラティスは「インナーマッスルの強化」「基礎代謝の向上」「自律神経のバランスを整えて食欲をコントロールしやすくする」などの複数の効果を通して、健康的な体づくりをサポートしてくれます。

1.インナーマッスルの強化をサポート

ピラティスでは、体幹を中心としたインナーマッスルを丁寧に鍛えることができます。インナーマッスルとは、身体の深層部にある小さな筋肉群の総称であり、姿勢の維持や内臓の位置の保持、関節の安定などに大きく関わる重要な存在です。体表に近い大きなアウターマッスルだけを鍛える筋トレとは異なり、ピラティスでは呼吸や骨盤の位置、肩甲骨の動きを細かく意識しながらエクササイズを行います。

インナーマッスルがしっかりと働くようになると、正しい姿勢が保ちやすくなり、普段の生活動作で無駄な力みが減ってきます。例えば立ち方が改善されることで、長時間立ち仕事をしていても疲れにくくなる場合があります。また、動きの質が上がると日常的に燃焼されるエネルギー量が増えることもあり、長期的に見ればダイエットにつながりやすいと考えられています。

2.気になる部位へのアプローチ

ダイエットにおいて、特定の部分だけを効率的に痩せさせる「部分痩せ」は、食事や一般的な運動では基本的に不可能とされています。身体は全体的なエネルギー消費によって脂肪を燃焼するため、特定の部位だけをターゲットにすることは難しいのです。

しかし、ピラティスはそのメソッドの特性上、特定の部位に集中的にアプローチしながら全身のバランスを整えることが可能です。

また、ピラティスではコアを中心としたエクササイズを通じて腹部や背中、腰回りなど気になる部分を効果的に鍛えることができます。例えば、レッグプルやサイドレッグサークルなどの動きは、特に下半身やヒップラインの引き締めを促すのに適しています。また、背筋強化にアプローチするエクササイズは、背中のラインを美しく整える効果が期待できるでしょう。

さらに、多くのピラティススタジオでは、利用者のニーズに応じて気になる部分を集中的に鍛える「部位別プログラム」を提供しています。そのため個々の目標に合わせた効果的なボディメイクにつながり、より具体的な結果を実感しやすくなります。

このように、ピラティスは全身をバランスよく鍛えつつ、特定の部位にフォーカスすることで、理想的なボディラインの実現をサポートします。

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3.基礎代謝の向上と痩せやすい身体づくりを促す

基礎代謝とは安静時に消費されるエネルギー量のことで、私たちの身体が生命を維持するために必要不可欠なものです。しかし、基礎代謝は年齢とともに自然と低下しやすくなります。特に30代以降は筋肉量の減少やホルモンバランスの変化により、基礎代謝が低下しやすくなるため、10代や20代の頃と同じ生活習慣でも体重が増えやすくなるのです。

ピラティスの主眼は一般的なウエイトトレーニングほどの筋肥大ではなく、インナーマッスルや小さな筋肉も含めた全身的な筋力バランスを高めることにあります。そのため、見た目に大きく筋肉がつくわけではありませんが、身体の深層部からしなやかな筋肉がつきやすくなります。

インナーマッスルが増えることで基礎代謝がアップし、日常生活におけるエネルギー消費量が増加します。その結果、痩せやすい身体づくりにつながります。筋肉量が増えると、基礎代謝が高まるだけでなく、脂肪燃焼効率も向上するため、長期的にも体重管理がしやすくなります。

さらに、基礎代謝の向上は冷えの緩和など、特に女性にうれしい効果も期待できます。筋肉が増えることで血液の循環が促され、身体全体の温かさが保たれやすくなるでしょう。冷え性は基礎代謝の低下と深く関連しており、ピラティスによる筋力強化はこの問題の緩和サポートにも寄与します。また、基礎代謝が高まることで、エネルギーの消費が効率的になり、日常生活での疲労感の軽減や、全体的な健康状態の向上にもつながることが期待できます。

4.自律神経のバランスが整い食欲をコントロールしやすくなる

ピラティスでは、呼吸を意識しながら体を動かすため、自律神経に良い影響を与えると考えられています。自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスによって成り立ち、呼吸の質やリラックス状態に大きく関わります。

自律神経が乱れると、ストレスを感じやすくなり、それが食べ過ぎや飲み過ぎといった過度の食欲につながることがあります。特にストレスによって交感神経が優位になり過ぎると、ホルモンバランスが崩れ、体が過度にエネルギー補給を求めるようになるためです。このような状態は、ダイエットや健康的な生活の妨げとなる原因のひとつといえます。

ピラティスを継続的に行うと自律神経が安定した状態を維持でき、ストレスが緩和されやすくなるでしょう。呼吸と体の動きを調和させることで、心が落ち着き、食欲を自然にコントロールしやすい状態が生まれます。無理に食事を制限するのではなく、心身が安定することで必要以上に食べなくても満足感を得られるようになるのです。

このように、ピラティスを習慣にすることは、ストレスによる過食を防ぐことにつながるだけでなく、健康的で持続可能な食事スタイルを支える基盤にもなります。呼吸と動作を丁寧に意識しながら行うピラティスは、心身のバランスを整え、健康的な食欲コントロールを実現するための大きな助けとなるでしょう。

ピラティスには2つの種類がある

ピラティスとは、ドイツ生まれのジョセフ・ハベルタス・ピラティス(Joseph Hubertus Pilates)​​氏によって考案されたエクササイズメソッドです。ピラティス氏は、戦時中に負傷者のリハビリをサポートするため、独自の運動法を開発しました。その後、ピラティスは体幹の強化や姿勢改善、柔軟性の向上を目的とした総合的なトレーニングとして広がり、現在では世界中で愛されています。

ピラティスは、その実践方法によって大きく「マシンピラティス」と「マットピラティス」の2種類に分けられます。それぞれの特徴や目的は異なりますが、どちらもピラティス氏が考案した基本理念に基づいています。この2つのスタイルについて、それぞれの特徴を次に詳しく説明します。

マシンピラティス

マシンピラティスは、リフォーマーやキャデラック、チェアといった専用マシンを用いて行う方法です。スプリングの抵抗やサポートがあるため正しいフォームを保ちやすく、インストラクターの指示に従いながら負荷を細かく調整しやすいのがメリットです。

また、支えや補助があることで、ケガのリスクを抑えながら苦手な動きに挑戦できるのも魅力のひとつといるでしょう。

一方、マシンを使うコースはスタジオや専門施設に限られたり、個人での導入コストが高いなどのデメリットがあります。しかし本格的にピラティスに取り組みたい、あるいはリハビリや姿勢矯正の要素をしっかり取り入れたい方には、マシンピラティスが適しています。

マシンピラティスにチャレンジしてみたいならマシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティスケー)」がおすすめです。初心者でもトライアルレッスンがあるから安心、パーツ別に鍛える部位別プログラムもご用意しています。

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マットピラティス

マットピラティスは、マット1枚分のスペースがあれば自宅でも行える点が大きな魅力です。自重を使ったエクササイズが中心で、必要な道具もヨガマット程度で済むため、気軽に始めやすいメリットがあります。マシンがない分、重力や自分の体重を適切に利用しながらのエクササイズになるため、体幹の安定感が養われやすいという見方もあります。

ただし、独学で行う場合はフォームの乱れや筋力不足によって正しく筋肉を使えない可能性もあるため、最初はインストラクターの指導を受けることがおすすめです。自分に合った強度やテンポを把握しながらメニューを組み立てると、マットピラティスでも十分にダイエット効果や身体の引き締め効果を期待できます。

ピラティスとヨガとの違いや初心者向けのポーズなどは、以下の記事で詳しく紹介しています。

ピラティスとは?効果やヨガとの違い、初心者向けのポーズを紹介

痩せる効果が期待できるのは?ピラティスとヨガの違い

ピラティスと似たエクササイズとして、「ヨガ」を思い浮かべる方も多いかもしれません。ヨガもまた、呼吸を意識しながらポーズをとることで体と心の調和を図るものですが、目的やアプローチが若干異なります。

ヨガは古代から続く思想や哲学が基盤にあり、瞑想や精神性に重きを置く流派が多いのが特徴です。ポーズ自体も、ストレッチ要素や柔軟性の向上に焦点を当てたものが多く、リラックス効果や心身の調整を目的とするものが主流となっています。

一方ピラティスは、20世紀初頭にジョセフ・ピラティス氏が「コントロロジー」として体系化した比較的新しいメソッドです。ヨガよりも筋肉のコントロールや骨格のアライメントにフォーカスし、よりリハビリテーションに近い要素を含む点が特徴的です。

ダイエット効果という観点から見れば、ヨガは身体の柔軟性やリラックス効果を高めて間接的に健康状態を整える傾向が強く、ピラティスはインナーマッスルの強化や筋力バランスの改善を通じて脂肪燃焼をサポートしやすいと考えられています。

もちろん、ヨガとピラティスのどちらが優れているというわけではなく、それぞれの性質を理解して自分の目的や好みに合ったメソッドを選ぶことが大切です。より筋肉を意識して引き締めを狙うのであればピラティス、心身のリラックスと柔軟性向上に重きを置きたいのであればヨガが向いているという目安があるとイメージしてください。

ピラティスとヨガの違いについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

ピラティスとヨガの違いは?ピラティスの方法や効果もチェック!

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ピラティスで痩せる効果を感じるまでの期間や頻度

ピラティスを始めて、どのくらいで痩せた実感が得られるのか、気になることもあるでしょう。結論からいうと個人差が大きく、一概に何週間や何ヵ月と断言するのは難しいものです。もともとの体力レベルや柔軟性、生活習慣などによっても異なります。

あくまで目安にはなりますが、ピラティスを週に2~3回程度のペースで継続すると、早ければ1ヵ月前後で体幹の安定感や姿勢の変化を自覚しはじめる方もいます。

ただし、体脂肪が減って見た目に変化が現れるには、もう少し長い期間が必要になることも多いようです。食事や睡眠などの生活習慣も合わせて整えている場合、2~3ヵ月をめどにウエスト周りやヒップラインの変化を感じやすくなります。

ピラティスは体を内側から整え、基礎代謝を少しずつ高めることで太りにくい体質に近づけていくアプローチです。短期間で急に体重を落とそうとするのではなく、長期的な視点で少しずつ変化を楽しむ姿勢が重要といえます。

ピラティスで体型に変化を感じるまでの時間について、以下で詳しく紹介しています。

ピラティスで体型が変わったと思うまでの期間は?体型変化の理由も解説

ピラティスをダイエットに取り入れるメリット

ピラティスをダイエットに取り入れるメリットは多岐にわたりますが、主に「リバウンドしにくい」「健康的なダイエットにつながる」という2点が大きいといえます。

体重だけにとらわれず、体全体のバランスを整えながら無理なく痩せていくプロセスは、長期的なボディメイクにとってとても大切です。

詳しく見ていきましょう。

ピラティスはリバウンドしにくい

激しい食事制限や過度な有酸素運動だけで短期間に体重を落とした場合、筋肉量も同時に減少しやすく、基礎代謝が落ちてリバウンドにつながりやすいという問題があります。これに対し、ピラティスはインナーマッスルや体幹をはじめとした必要な筋肉をしっかりと活性化させるメソッドであるため、極端な制限をしなくても体重管理や体型維持をしやすいという利点があります。

また、リバウンドを防ぐには適切な食事や休養、生活習慣の改善も欠かせません。ピラティスは運動習慣の柱として継続しやすいだけでなく、姿勢のリセットやメンタル面の安定をサポートしてくれます。こうした相乗効果によって、リバウンドリスクが低いダイエットを実現しやすくなるでしょう。

健康的なダイエットにつながる

極端なダイエットは、さまざまな健康リスクを引き起こしかねません。「体重を落とすこと」だけに重きを置き、無茶な運動や食生活で体を壊すと本末転倒です。

ピラティスは身体を根本から整え、筋力や柔軟性を高めることで生活習慣病の予防や身体機能の向上につなげやすいと考えられています。結果的にダイエットにつながるとはいえもともと「体重を減らすこと」を主眼に置いたエクササイズではなく、身体のバランスを整えて冷え性や便秘、腰痛、肩こりの緩和などの効果が期待できるのがピラティスの特徴です。

体重の増減だけを見て一喜一憂するのではなく、自分の姿勢や体の動き、心の状態まで総合的に管理する意識が芽生え健康的で美しい身体づくりを目指せるでしょう。

また、運動が苦手な方でも、ピラティスは比較的ゆっくりとしたペースで進められる場合が多く、呼吸を合わせながら少しずつ負荷を増やせるのがメリットです。

極端な筋トレやジョギングなどとは異なるため、関節や筋肉への負担が小さく、中・長期的に続けやすいことから結果的に健康的なダイエットを目指せます。

ピラティスをダイエットに取り入れるときのポイント

ダイエット目的でピラティスを始める場合、効果を最大限に引き出すためにいくつか意識しておきたいポイントがあります。運動の量や質を上げるだけでなく、食生活や他の運動と組み合わせることで、痩せやすくリバウンドしにくい身体を作りやすくなります。

意識したいポイントとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 食生活や生活習慣を見直す
  • ピラティス以外の運動を習慣化する
  • マシンピラティスを取り入れる

それぞれ、見ていきましょう。

食生活や生活習慣を見直す

どんな運動を取り入れても、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れていれば痩せるのは難しくなります。そうはいっても、極端な食事制限は栄養不足や貧血などさまざまなリスクがあるため、カロリーを抑えつつ栄養バランスを意識した食事内容にすることが大切です。

タンパク質やビタミン、ミネラルなどを不足なく摂ることで、筋肉の維持や修復を促し、結果的にダイエット効果を向上させることにつながります。無理な制限よりも、質の良い食事と適度な摂取量を心がけましょう。

また、生活習慣の乱れもダイエットの大敵です。食事内容のほか飲酒習慣、睡眠時間などにも配慮しましょう。栄養バランスの取れた食事や十分な水分補給、適切な睡眠といった基本的な生活リズムが整っていないと、思うような結果は得られにくくなります。

ピラティス以外の運動を習慣化する

ピラティスは筋肉の柔軟性やコアの安定を高めるのに役立ちますが、有酸素運動ほどのエネルギー消費は期待できない場合が少なくありません。そのため、もし大幅に体重を落とす必要がある方や、脂肪を効率よく燃焼したい方はウォーキングや軽いランニング、水泳などの有酸素運動を合わせて取り入れるのもひとつの方法でしょう。

ピラティスによって姿勢や体幹が安定してくると、有酸素運動中のフォームも向上し、筋肉への負担を軽減しながらより効果的に脂肪を燃焼しやすくなる可能性があります。

また、激しい運動が苦手な方は、日常の歩く距離を増やすだけでも活動量を確保しやすくなります。ピラティスのセッション以外でも、できる範囲で体を動かす意識を持つようにしましょう。

マシンピラティスを取り入れる

より高いダイエット効果を求めるなら、マシンピラティスのレッスンを活用するのもおすすめです。マシンピラティスは、レッスン中にインストラクターの指示を受けながら動くため、自分に合った負荷や正しいフォームを確認しやすい利点があります。フォームが安定してくると鍛えたい筋肉にしっかり刺激が入るため、ボディラインの変化をより早く感じやすいかもしれません。

マシンピラティスは、特に姿勢不良や筋力バランスの偏りを抱えている方にとって、効果的なリハビリテーションや矯正の要素を含みます。適切にサポートされながら動作を行うため、余計な負担がかかりにくいというのもメリットのひとつです。継続してレッスンを受けることで、自宅で行うマットピラティスにも応用しやすくなり、総合的にパフォーマンスを高められるでしょう。

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ピラティスで痩せる効果を感じるためには継続が大切

ゆっくりとしたペースでも続けることで、見た目の変化だけでなく、心身ともに安定感のある「本物の健康美」を目指せるのがピラティスの大きな魅力です。

ピラティスは全身のバランスを整え、リバウンドしにくい健康的な身体へと導くサポートをしてくれます。体型変化やダイエットの成果はすぐには見えにくいかもしれませんが、続けていくことで確実に体の使い方が変わり、基礎代謝の向上や姿勢の改善など、多角的な恩恵を得られるはずです。ぜひ長期的な視点をもって、日々の生活にピラティスを取り入れてみてください。

マシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティスケー)」は、ボディ全体の引き締めを目指すプログラムから特定部位の引き締めを目指すポイントボディメイクなど、多彩なプログラムをご用意しています。トライアルレッスンもあるため、初心者の方も安心して始めていただけます。

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